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授賞式での西田敏行

 『探偵! ナイトスクープ』(朝日放送)の収録で、頸椎を亜脱臼していたことを告白した西田敏行。3月4日に行われた『日本アカデミー賞』授賞式に西田敏行が司会者として出席したが、終始座ったままだった。

 現在は、日曜劇場『家族ノカタチ』(TBS系)の出演もあり、3月中のスケジュールは予定どおりこなしているようだ。身体の回復は順調に進んでいるのだろうか。西田の妻を直撃した。

――現在の西田さんの体調はいかがですか?

「ベッドから落っこちて頸椎を痛めたのですが、別に仕事はそのままやっていますし、これといって変わったところはないですよ」

――アカデミー賞では座ったままでしたが……。

「今度転んでしまったら大変なので、次の手術までは安静にしてくださいとお医者さんに言われているんです」

――手術することが決まっているのですか?

「4月には休みがとれるので、その後、手術することになっています」

 2月末の番組収録では、「4月は治療に専念する」と話していたが、休んで療養するだけでなく、手術を受けることも決めていたようだ。

 そもそも頸椎の“亜脱臼”とはどんな症状なのだろうか。『平和病院 横浜脊椎脊髄病センター』の田村睦弘センター長に解説してもらった。

「亜脱臼は骨同士に力が加わって関節がズレている状態です。首の頸椎の中に脊柱管という神経の通り道があり、その中には脊髄という中枢神経があります。それがズレることによって狭まると、手足の痺れという症状になって表れます」

 それにしても、ベッドから落ちただけなのに、このような大ごとになってしまうのだろうか。

「普段生活していて転んだときは、筋肉が収縮したり身体が受け身をとったりしますが、寝ている間は無意識ですから、自分の意思で身体をコントロールできなくなります。普段とはまったく異なる力が加わりますので、ベッドから落ちただけでも頸椎を痛めてしまう可能性はあります」

 はたして、どんな手術になるのだろう。

「亜脱臼の場合はズレを治してインプラントで固定することが多いです。その場合、1週間から2週間入院することになるでしょう。固定して骨がくっつくまでには時間がかかりますから、仕事に復帰されるまでには何か月か要するかもしれません」

 '01年に続いて同じ場所を痛めたわけで今後、再発する心配もある。

「以前にも手術されたということは、西田さんは、もともと神経の通り道が狭いほうなのかもしれません。だとすると、ズレが少しであっても神経症状が出てしまうおそれがあります」