QQ

 夏休みに海外旅行へ出かけると、慣れ親しんだ土地とは全然違う食文化やサービス、ルールに驚いたり、日本で外国人旅行客のとんでもない振る舞いにイラッとしたりしたことはあるだろう。

 そこで日本人が驚く、世界のびっくり常識を教えてもらった。

【エチオピア】バスの窓を開けると悪魔が入ってくる!?

 エチオピア正教徒の信者たちは、バスに乗った際に絶対に窓を開けないという。なんでも、“走行中に車の窓を開けると、悪魔が入ってくる”という迷信があるようで……。

「アフリカ諸国では、呪術や魔法の力を信じている人が多いんです。例えば、車酔いで吐いてしまった人がいても、絶対に窓を開けません。そのため空気が悪くなり、体調不良を訴える人が多発することも。それでも窓を開けず、みんなひたすら我慢をしていて、悪循環です。もしも運悪く、近くの座席の人が吐いてしまったら……と考えるだけで恐ろしいですね。こっそり窓を開けても、いつの間にか誰かに閉められてしまいます。道も悪く、運転も荒いエチオピアのバスでの移動は苦行ですよ」(トラベルライター・窪咲子さん)

【フランスほか】救急車は有料

 急病のときに呼ぶ救急車。日本では生命にかかわる大切なことだからタダだけど、海外では事情が異なると江戸川大学社会学部の斗鬼正一教授。

「フランスをはじめとする諸外国では、生死にかかわる大事なことだから救急車は有料かつ高額になっています。旅行先などで体調を崩してしまった場合、ビックリするような金額になってしまうこともありえます」

 フランスでは基本料金約8300円プラス移送距離1キロごとに約300円。ハワイでは移送費に加え、処置の内容によって追加料金も。

 日本では現在、無料なのをいいことにタクシーがわりに救急車を呼ぶ人もいて、問題視されている。有料化の案も出ているけれど、お金のない人が受診を抑制すると反対の声も。悩ましい。

【サモア】体重で航空運賃が決まる国

 サモアは世界でもトップクラスの肥満大国。

「やせている人と太っている人が同じ航空運賃を払うのは不公平だという理由から、飛行機に持ち込む荷物と自分の体重を合わせた総重量で料金を決める航空会社があります。飛ぶ場所やシーズンによって多少の差異はありますが、1キロあたり3ドル前後での計上が相場」(トラベルジャーナリスト・寺田直子さん)

 世界初のユニークな体重別料金体系。子連れにはかなりうれしいサービスだが、“肥満税だ”という批判の声も多くあがっているとか。