日本ダルクディレクターに聞いた

薬物依存回復の標語「ダメ。ゼッタイ。」は回復を遅らせる

2016年02月18日(木) 16時00分
〈週刊女性2016年3月1日号〉
2016年02月18日(木) 16時00分
〈週刊女性2016年3月1日号〉

20160301_kakuseizai_2

家族会の女性たち

 

 元プロ野球選手・清原和博容疑者(48)が覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで現行犯逮捕された。誰もが知る有名人の逮捕ということもあり世間を大きく賑わせている。

 薬物使用の実態について調べる中、16歳から40歳まで、クスリを使用していた男性(42)と母親(69)の話を聞くことができた。

 息子の様子をずっと見ていた母親は、逮捕された際には、「これでやっと回復に向かうって、捕まってホッとしましたね」と本心を明かす。

 母親も依存症に真剣に向き合い続けた。本を読み、複数の自助グループに参加した。

「当初は息子が回復に向かう時期もあったので、真剣に取り組んでいない時期もありました。でも私が変わる必要があるんだと、通ううちに気がついたんです。未払いの携帯料金を払い、お金を渡すこともありました。

 でも入退院を繰り返す息子を見舞う話を聞いた家族会のケースワーカーに、“なぜ本人が招いた結果で入院した子の見舞いに行くの?”と尋ねられ、息子のためにしていた行動が共依存関係にあると気がついたんです」

 共依存関係とは、薬物依存症患者の責任を肩代わりして、自己の存在意義を確認する支援者がいることで成立する。結局、依存症患者には支援者に頼ればなんとかなると思わせてしまい、依存症を助長する。

 依存症では、物を渡しても、お金から薬物に変わる可能性がある。家族会では、お米を送る場合も(換金できない)500gまでにするようにとの指導があるようだ。

「2年半前に、行き場のない息子が次の仕事が決まるまで泊めてほしい、と連絡が来たんです。でも私は、断ることができた。そこでやっと息子を手放せた。突き放すことも愛情だと気がつくことが、10年以上たってやっと理解できました」

 薬物依存を撲滅するための標語に「ダメ。ゼッタイ。」がある。それも薬物使用者の回復を遅らせている、と『日本ダルク』本部ディレクター・三浦陽二氏は話す。

「社会的にダメな人間だと烙印を押されて、回復へ向かおうとしても孤立してしまう。最後は、回復を諦めて薬物に手を染めてしまうんです」

 周囲の愛が薬物の循環を断ち切ることを願うばかりだ。帰り道、母親は笑顔で語った。

「つらいことはたくさんあったけど来世でも親子になれたらと思っています。思ってしまったんです、話している息子を見て可愛いなって」

関連記事

アーティスト
ファンクラブは活...

ASKA、家族すら面会できない...

2014年07月15日(火) 00時00分
〈週刊女性〉
事件
あだ名は“ごりち...

2029円のために人生をドブに...

2014年07月15日(火) 00時00分
〈週刊女性〉
アーティスト
栩内被告との交際...

ASKAのさらなる愛人との交際...

2014年07月29日(火) 00時00分
〈週刊女性〉
女性
精神保健福祉士に...

「ASKA、更正の可能性ある」

2014年08月05日(火) 00時00分
〈週刊女性〉
男性
ASKAと同じ病...

ASKA「誘えばやってくれた」

2015年02月11日(水) 06時00分
〈週刊女性2月24日号〉
スポーツ
CMにも復帰

清原の元嫁、「元夫はNG!」

2015年08月14日(金) 05時00分
〈週刊女性8月18・25日号〉

オススメ記事

男性
高須クリニック・...

高須院長 中島裕翔熱愛「必然」

2016年05月27日(金) 05時00分
〈週刊女性PRIME〉
文化人
Twitterや...

フィフィ指摘ファンとの距離感

2016年05月25日(水) 17時40分
〈週刊女性PRIME〉
文化人
バレーボール・タ...

フィフィ言及スポーツとお金

2016年05月21日(土) 18時30分
〈週刊女性PRIME〉
男性
第2回『Yes!...

ビアちゃん語る高須院長の凄さ

2016年05月13日(金) 05時00分
〈週刊女性PRIME〉

ページトップ