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 15日放送の『夜の巷を徘徊する』(テレビ朝日系)で、マツコ・デラックスが、スタッフのロケ弁に関する発言に注目するシーンがあった。

「最近のテレ朝ってどう?」とスタッフに尋ねたマツコ。すると、スタッフは「以前は弁当が良かった」とコメントした。

 それに対し、マツコは“ロケ弁=局の気づかい”であるという持論を展開。それが番組の質にも現れていると感慨深く語った。

 しかし、ロケ弁の質の低下は何もテレビ朝日だけではないと業界関係者は語る。

「ここ数年のテレビ不況のため、制作現場は1円でも制作費を安くするよう局から厳しく言われています。例えばドラマの現場なら、以前ならエキストラなどにも配れるように、かなり多めにロケ弁を注文していました。しかしここ数年、エキストラは長時間の拘束以外では募集の際に“食事済み後”が基本。また、前日に“明日、スタッフは何人来ますか?”とADなどに聞かれ、事前に申請した分しか弁当が届きません」(プロダクション関係者)

 そのため局やプロダクションの上層部が、食事の時間帯にアポなしで視察に来ると、誰の弁当を犠牲にするかで現場は揉めるという。

「プロダクションの統括マネジャーなどが来ると、現場マネジャーの分を。局の上層部だと、ADの弁当を差し出すことが多いですね。現場マネジャーは、経費で落とせるところも多いのでコンビニなどで買ってきますが、悲惨なのはAD。給料も安く、朝から晩までコキ使われ、さらに弁当がなしになると、空腹のまま夜まで酷使される。そのため身体を壊す人も少なくありません」(制作会社スタッフ)

 また経費削減は、弁当以外のケータリングにも。

「以前なら、撮影現場近くのコンビニやスーパーで飲み物を調達するのが普通でした。でも最近は経費精算の際にコンビニのレシートを提出すると“コンビニみたいな高い店で買うな! 人数が多いんだから、事前に格安店で箱買いしろ!”と怒鳴られます。なので、現場で出される飲料水は、叩き売りされているマイナーメーカーの物が増えていますね」(前出・制作会社スタッフ)