「私のイチ推し」女子フィギュア選手ランキングTOP5

 フィギュアスケートのグランプリファイナルが12月4日から名古屋市で行われた。ハイレベルな争いとなったが、一時期に比べて盛り上がりに欠けているような─。

「スター選手の不在で人気低迷がささやかれているフィギュア界ですが、実力レベルはかつてより上がっています。来年2月のミラノ・コルティナ冬季五輪で日本勢がメダル獲得ともなれば、再びフィギュア界が盛り上がると感じていますね」(スポーツ紙記者)

 そこで、来年のフィーバー(?)に先駆けて、過去と現役問わず、「推し」の女性選手を10代〜60代女性1000人に聞きました。

女子選手初めての偉業を果たした天才

本田真凜

「かわいい。メイクを参考にしちゃう」(神奈川県・19歳)、「彼氏ともラブラブでうらやましい」(栃木県・24歳)

 女子選手部門の5位は昨年1月に現役引退を発表した本田真凜元選手。2016年、世界ジュニア選手権で優勝し、妹は俳優の本田望結、末妹は同じくフィギュア選手の本田紗来。一時は芸能事務所のオスカープロモーションに所属していたことも。

「フィギュアファンからしたら真凜さんのランク入りは知名度だけ、と感じてしまうかもしれませんね。選手としての実績でいえば、大きなタイトルをとったわけでもない。

 ただ、愛らしいルックスがフィギュア界に注目を集めたのは確かですし、宇野昌磨選手とのオープンな交際も好感が持てます。今後も広報役として盛り上げてほしい」(前出・スポーツ紙記者)

 4位は、

「日本のフィギュア界の先駆者」(青森県・62歳)、「元祖トリプルアクセル!」(静岡県・62歳)

 フィギュア界のレジェンド・伊藤みどり元選手がランクイン。1992年、アルベールビル五輪で日本のフィギュア界初の銀メダルを獲得したパイオニア。フィギュアスケートに詳しいライターの神無月ららさんは、

「女子で初めて3A(トリプルアクセル)を跳んだ驚異の身体能力、しかも当時はまだ重いスケート靴を履いて、リンクの壁を飛び越えそうな、男子よりも高い3Aを跳べていたという事実に改めておののきました。まさに天才。

 ちなみに彼女が練習していた名古屋のクラブでは、ジャンプを跳ぶために爆速で突っ込んでくるので、周りの子たちは蜘蛛の子を散らすように逃げていたそうです(笑)。これからも生涯、“フィギュアスケート界から愛し愛される伊藤みどり”を見せ続けてほしいです」

 フィギュア界のパイオニアであることは間違いない。

期待膨らむ現役選手がランクイン

続いて、第3位にランクインしたのは、

「イナバウアー!」(宮城県・49歳)、「まさに日本のクールを体現していた」(福岡県・50歳)

荒川静香

 日本人初の冬季五輪フィギュアスケート金メダリスト・荒川静香元選手が3位に入った。神無月さんは、

「'04年の世界選手権で優勝し、'06年のトリノ五輪では『トゥーランドット』の曲で滑り日本人選手唯一のメダル、それも五輪で初の金メダルに輝き再び日本にフィギュア人気を取り戻したスター。正真正銘のレジェンドだと思います。

 当時は日本中でブームが巻き起こりました。トリノ後はすぐに現役を引退し、スケート連盟の副会長就任(現在は退任)や大会での解説、引退直後から始めた荒川さん主催のアイスショーも継続していて、辞めてからも“王道のスケート人生”を歩まれています」

 流行語大賞にも選ばれた「イナバウアー」を日本中に広めた功績は大きい。

フィギュアの坂本花織(左から2番目)、後輩の高木美帆(右)らと並ぶ小平奈緒(中央) 撮影/佐藤靖彦

「ミラノでメダルをとってほしい!」(秋田県・40歳)、「スピードがケタ違い」(熊本県・50歳)

 2位は唯一の現役選手・坂本花織がランクイン。'22年~'24年に世界選手権を3連覇、'22年北京五輪銅メダルなど、実力は折り紙つき!

「彼女の魅力は何と言ってもその“爆速”かつ確かなスケーティング技術ですね。'18年の平昌五輪で初めて彼女の『アメリ』を見たときは、初々しさと同時にぎこちなさも感じましたがあれから7年、爆速スケートはそのままに上半身の豊かな表現力も身につけ、世界の女王として現役最後のシーズンを駆け抜けています」(神無月さん)

圧倒的1位は

浅田真央

 そしてトップに選ばれたのは、

「金メダルをとれなかったのが謎」(埼玉県・50歳)、「真央ちゃんは永遠!」(千葉県・48歳)

 '10年のバンクーバー五輪銀メダリストの浅田真央元選手が圧倒的1位に。華々しい成績を収めながらも五輪では運に恵まれなかった印象だが、

「'05年のグランプリファイナルでシニアデビューしたばかりの15歳の少女が、ショートもフリーもノーミスの完全優勝。伊藤みどりさんが世界で初めて女子で成功させた3Aを決めたときは本当に驚きました。

 そのあどけなさと可愛らしさ、はつらつとした明るさ、そして伊藤さんと同門で同じジャンプを跳べる。その物語性もあいまって、彼女を一瞬で“国民の妹”たらしめる魅力にあふれていたと思います」

 バンクーバーでの銀メダルを経て、新たに佐藤信夫コーチに師事し、何度も氷に叩きつけられながらジャンプの矯正を頑張っていたころの彼女がいちばん心に残っていると、神無月さんは言葉に熱を込める。

「'14年、ソチ五輪のフリーでは、本当に生涯記憶に残る演技を見せてもらいました。完璧なラフマニノフを滑り切った彼女と、涙をこらえて見守っていた佐藤コーチの表情とあわせて、フィギュア史に残る名場面だったと思います。

 今は東京・立川にその名前を冠した「MAO RINK」もできて、後進の育成に力を入れ始めた真央ちゃん。彼女のもとから新たなスターが生まれるのを期待したいですね」(神無月さん)

 真央ちゃんの金メダルスマイルを切望した国民は多い!

 現役選手が男女共に1人しかいないという結果になったが、神無月さんは、

「レジェンドたちの思い出は色あせませんが、今輝く若手選手たちを目に焼きつける絶好の機会が、もう目の前に迫っています。まずは12月18日から行われる『全日本選手権』で推し選手を探してみては?」

 来年の冬季五輪をみんなで一緒に応援したい!

※男子フィギュア選手ランキングの結果はこちら