6月にフォトエッセイ『元祖崖っぷちアイドルの熊切あさ美が、全肯定BODYを手に入れた理由』(主婦と生活社)を刊行したタレントの熊切あさ美(46)。今年は“月9”のドラマにも出演するなど、競争の激しい芸能界を28年にわたり生き抜いてきた。
46歳になった現在も抜群のプロポーションを維持しているが、更年期の不調やクインケ浮腫などの持病もある。仕事も人生も踏ん張りどきの40代後半からをどう乗り越えていくのか。
身体をつくるのはいつからでもOK
本書の制作にあたって、人生を深く振り返ったという熊切。キャバクラでバイトをした崖っぷち時代の苦労や、騒動になった恋愛のことも包み隠さず語っている。
「どんなにつらかった過去も、何ひとつ無駄になっていなかったんだなと気づけたことが今回いちばんの収穫でした。良いことも悪いことも全部ひっくるめて、トータルで見ると、そんなに悪い人生じゃないなって、今は思えているんです」
この本で読者にまず伝えたかったのは、「トレーニングは40代からでも遅くない」という希望だ。
「美容や身体づくりって何歳からでも始められるし、変われるんです。私自身、40代になってから運動を始めて、劇的に体形が変わりました。美しくなることに年齢制限なんてないんです」
身体が変わったきっかけは、キックボクシングとの出合いが大きい。
「キックボクシングをしていなかったら、もっと心が病んでいたかも……。ストレス解消になり、体力と筋力もついて、自分の身体に自信が持てるようになりました。筋肉がついた40代になってから出版した写真集が、これまでで最も売れたんですよ。激しい運動でなくても、身体を動かすことは心の健康に大きく影響すると思っています」
美容家としての活動にも興味があるといい、本当に効いたサプリメントや、日々のスキンケアのルーティンも披露している。また、今年は念願だった化粧品のプロデュースをした。
「今年、自身がプロデュースした『lu Calon』という化粧品を発売しました。肌が敏感なので、市販の化粧品で合うものを見つけるのが大変でした。そこから、自分でも使えるスキンケアを作るところまで行き着きました。
発酵プラセンタや馬油が配合されたオールインワンジェルと、洗顔フォームのシリーズです。私の美容の師匠で、仲良しのGENKING.ちゃんも褒めてくれましたね」
両親に見せられる本は初めて(笑)
著書の中では、更年期の症状と向き合っていることも率直に綴っている。
「子どもがいないと自分の年齢を意識する機会が少ないので、更年期の不調が起こって初めて『自分はもうそんな年なんだ』と実感しました。私の場合、生理の経血の量が少なくなり、疲れやすい、イライラする、身体が火照るといった症状が出てきました。
主治医の先生にアドバイスされて、飲み薬と貼り薬でホルモン補充療法を始めたところ、体調がよくなって、イライラも治まったんです。キックボクシングや筋トレに毎週行っているのも、更年期の症状の緩和に役立っているのかもしれません」
今回、これまで頑なに断ってきた「自宅での撮影」に初挑戦した。
「テレビ番組の取材依頼があっても、恥ずかしいし、特にお見せするようなものもないから、ずっとお断りしてきました。でも今回は自分の本なので、応援してくださる皆さんに“今のありのままの私”を見ていただきたくて。
今回一度限りということで、自宅での撮影もしました。愛犬の『ころん』と一緒にリラックスした私を見ていただけるとうれしいですね」
これまで出してきた写真集は両親に見せられなかったが、今回の本は堂々と渡せるという。
「厳格な両親なので、これまで私が出版してきたような、露出が多くて過激なポーズの写真集を見せたら倒れるんじゃないかと(笑)。でも今回の本は、私のこれまでを包み隠さず綴った文章とともに、プライベートの穏やかな表情の写真もたくさんあって、ようやく見てもらえます。つらいときに支えてくれた両親をはじめ、周囲の人たちへの感謝の思いも書いています。
また、肌が弱い私の美容法や更年期、おひとりさまとしての心構えの話もしているので、同世代の女性にも共感いただける内容になっています」
結婚したいと思わないワケは
アイドルとしてデビューしたこともあり、年齢を重ねることへの恐怖が拭いきれなかったという熊切だが、体調を受け入れるとともに、考え方にポジティブな変化も感じるようになったと語る。
「若手芸人の方に冗談で『おばちゃん』と言われただけでショックで(笑)。でも40歳を過ぎて、出産が難しい年齢になったことで結婚も意識しなくなり、変な焦りもなくなって、とてもラクになりました。
おひとりさまとしての今の状態に満足していて、結婚したいって全然思えないんですよね。パートナーとして、すてきな人が現れたらいいんですけど(笑)」
一緒に仕事をしているタレント仲間も今回の出版を喜んでくれているという。
「(平成ノブシコブシの)徳井(健太)さんからは『こんなちゃんとした出版社から出すの!?』って驚かれて(笑)。これまでの私のイメージとは少し違う、新しい一面を見せられることがとても誇らしいので、多くの人に読んでいただけたらうれしいです」
取材・文/紀和 静
