探偵社の女社長は言う。「受ける以依頼の7割が“不倫浮気”です」と。証拠を押さえて、依頼主に結果を渡すと、ほとんどの人たちが離婚を選択するという現実。だけど、本当にそれでいいのだろか。探偵社の女社長、そして『いい妻(オンナ)の愛されルール』(幻冬舎)の著者に聞く、離婚をとどまる方法とはーー。

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 探偵という仕事はほとんどの人にとってなじみがないものでしょう。小説やマンガに登場するような、クールでクレバーなイメージを持っている人も少なくありません。

 実際に「探偵になりたい」という人のなかにも、「テレビドラマで憧れて」「探偵がかっこいいと思いまして!」と言う人もいます。こうした人は、探偵社の中でも調査員になっていきます。経歴は多様ですが、張り込みや尾行などもあるので体力が必要。そのため、警察官や自衛官だった人も少なくありません。

 私が探偵に興味を持ったきっかけは、ポストに入っていた探偵社を紹介する一枚のチラシでした。「こうした仕事が本当にあるんだ!」という衝撃でした。「この仕事を始めよう!」となぜかそのときすごく大きなパワーが出てきました。そしてすぐに、探偵学校に入学し、そこでの学びを経て、実際に探偵社を立ち上げました。

 探偵社の業務の流れとしては、広告を出し、それを見た相談者から電話で依頼を受け、実際にお会いして、ご相談やカウンセリングを行います。その後、相談者の意向に基づいて、調査計画を立案します。そして、実際に調査をし、証拠をつかむなどしてその結果をご報告するのです。

 一般的な探偵社はここで終わり。しかし、私が考える探偵の仕事とは、相談者の悩みに寄り添い、「証拠などの事実をつかんだうえで、どうしたいか」を一緒に考えていくことだと考えています。

 離婚の準備だけでなく、相談者のメンタルケア、夫婦のやり直しの戦略立案のお手伝いなどを通して、ご相談者と探偵との二人三脚で問題解決に当たることを重視しているのです。