探偵が受けるご依頼で最も多いのは「浮気不倫調査」、実に7割にも及びます。続いて、「行方・所在調査」が2割、「信用調査」が1割ほどです。私が経営する探偵社にも毎日、多くの妻たちが夫の浮気相談に訪れますが、そのほとんどは、当初「もう離婚するしかないんです」と口にします。

「身内の死よりも悲しい」と切々と語っていた方、浮気を知ってから眠れなくなってしまった方……。みなさん、冷静な判断ができない精神状態であることが多いのです。それは、至極当然のことだと思います。

 信じていた夫に裏切られたのですから、ドン底まで落ち込むのも無理はありません。しかし、そんな精神状態だからこそ冷静さが必要だと思います。離婚をすれば「本当に自分の決断が正しかったのか」と振り返るタイミングが必ずくるものです。

「結婚」はやっぱり幸せなこと

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 これまで探偵業界では「夫の浮気の証拠を取って離婚への足掛かりをつくる」ということが当たり前のように行われてきました。しかし、私は妻たちと対話をしていくうちに、それが正しいことなのか疑問を抱くようになりました。

 浮気の証拠よりも「そこからどうしたいか」という妻の気持ちこそが大切だと考えています。みなさん、本音では「夫ともう一度やり直したい」と願っているのです。

 夫の浮気について相談すると、親や友人の多くが別れを勧めるでしょう。しかし、あなたの人生の主役は、あなた自身。どうするかを決めるのは、自分しかいません。

 もし、夫の浮気が発覚した場合は、まずは本当に自分が離婚を選択すべきかじっくり考えてみてください。少しでも夫への愛情が残っているならば、やり直しを模索してみるべきです。もちろん、生活や子どもが理由になっても構いません。

 私は相談に来られる方に「離婚は最後の切り札です」とお伝えしてします。その結果、私の探偵社を訪れた妻たちの、実に77%が夫とのやり直しを選択しました。みなさん、心のどこかで、やはり夫との幸せな結婚生活を取り戻したいと思っているものなのです。


岡田真弓(おかだ・まゆみ)◎探偵会社、株式会社MR代表取締役。東京都出身。前職では不動産会社の営業や飲食店経営に従事する。家庭問題による離婚を経験し「同じ境遇で悩んでいる女性たちの力になりたい」との思いを抱く。2003年、総合探偵社・株式会社MRを設立。2008年、MR探偵学校を開校し学長に就任。現在、注目の女社長として、様々なメディアに取り上げられている。MXテレビ『そこが知りたい!オトナの好奇心!』、ラジオ日本『岡田真弓の未来相談室』に出演中。2017年『一般社団法人ライフメンター協会』を立ち上げ、より多くの人々の悩みと向き合う。