18日、子どもたちからも「ハゲのおばちゃん」と呼ばれる豊田真由子衆院議員が、およそ3か月ぶりに、やっと支援者への説明会と、記者会見を開いた。

「泣いたかと思えば笑ったり、第一報を報じた『週刊新潮』からの質問の際には険しい顔をして早口でまくし立てたり、“耳鳴りがする”とうずくまってみせたりと、報道陣から失笑されていました。謝罪もありましたが、暴行疑惑の一部を否定したり、夫が薄毛の傾向にあるという告白、そして、恥をさらしてでも議員でいたいという会見でした」(全国紙政治部記者)

 とはいえ、豊田氏がどんな声で会見をしようと、「このハゲーッ!」「違うだろー!」の絶叫を忘れる者はいない。本人の政治家への意欲とともに、政界復帰が秒読みに入った。

「選挙時は本人が若い男性秘書と自宅まで挨拶に来て“子どものために”とかニコニコ言っていたけれど裏切られた。復帰しても、もうやれることはないわよ」と選挙区の女性はバッサリ切り捨てる。

 豊田氏は月刊『文藝春秋』10月号で8ページにわたって独占告白。今後について会見同様、

《ご関係者としっかりご相談しながら、今回のことを猛省の上、国のため地元のため、引き続き、必死で働き続けることで、償っていきたいと思っております》

 と議員辞職しない意向を明らかにした。

議員の給与は年間2100万円

 問題が6月下旬に発覚して以降、豊田氏は「入院」を理由に3か月も職場を放棄。しかし、冒頭の女性のように失望しても、途中降板させるのは難しい。

 政治評論家の有馬晴海氏は、

「豊田氏が給料に見合う働きができる保証はない」と話す。

「出身は千葉県船橋市で住まいは東京都江東区。地縁のない“落下傘候補”として自民党から埼玉4区(朝霞市・志木市・和光市・新座市)で出馬したわけで、無所属になった落下傘は通用しない。すでに自民党・比例東京選出の赤枝恒雄衆院議員が後継を狙っている。豊田氏は復党を視野に“後釜を決めないで”と訴えたかっただけ」(有馬氏)

 国会議員の給与はボーナスを含めて年約2100万円。公設秘書3人の給与も国庫から支出される。活躍できなければ税金の無駄遣いだ。

 JR志木駅前で13日、豊田氏の議員辞職を求める署名活動を行っていた市民団体の代表男性は「議員をやり直す資格はない」ときっぱり。同日時点で1000筆を超える署名が集まっているという。

 豊田氏の後援会関係者は続投宣言をどう考えているのか。

 後援会長を務める朝霞市の医師・浅野修氏に聞いた。

「本人から8月下旬に連絡があって“だいぶ体調がよくなりました”と近況報告を受けたんです。国会議員としてあれだけ品のない発言をしたのだから、有権者に釈明し、マスコミを集めて謝罪しなさいよと言いました。応援していた大勢の人が“何この人?”って思っているから、ちゃんとやらないとダメだよって。本人は“わかりました”と言っていました」と浅野氏。

 同氏は個人的な支援者ではなく、朝霞地区医師会の理事として「自民党を応援する立場」(浅野氏)という。

「次期衆院選で誰を応援するとかは言えない。ただ、スタッフを大事にしない人はダメですよ」と浅野氏。

 別の有力後援者の男性は、

「支援継続は直接、彼女(豊田氏)と話してから決めたい」

 と述べるにとどめた。

 豊田氏の選挙区事務所は訪問・電話とも応答なし。国会事務所に電話すると「留守番で何もわからない。事務所の人は全員外出しています」と男性が答えるだけだった。