エレファントカシマシ・宮本浩次 撮影/佐藤靖彦

 昨年3月の取材から約1年。5月下旬に、ふたたびエレファントカシマシの宮本浩次(51)に会った。黒のシャツにデニム姿。短くなった髪は「洋服に凝るようになって、身ぎれいにしていたいなと。『RESTART』という曲を発表するときに短く切りました」という理由だそう。あいにくの雨の中、傘を手に颯爽と歩く。どの瞬間を切り取っても絵になってしまう宮本に話を聞いた。

──デビュー30周年イヤーを振り返っていただきたいのですが、ご自身としてはいかがでしたか?

「長く活動をさせていただいているんですけど、47都道府県でコンサートするのは初めてでした。これまでも“ベスト盤”という名前をつけたものがありますが、本当の意味でのレコード会社4社にまたがって30周年にふさわしい、30曲をセレクトしたベスト盤を出すのも初めて。忙しい活動の中でシングルも出しましたし、紅白歌合戦という憧れの場所にも立つことができた。紅白で歌ったことで、このバンドは全国区だと太鼓判を押してもらったみたいな気分で。30年目でようやく、やりたかった活動ができたというか。それをバンドの本人たちと同じくらい、もしかしたらそれ以上に多くのファンのみなさんが喜んでくれた。ともに盛り上がれた最高の1年だったと思います。これまでの活動が、簡単にいかなかったからこそ非常によかった。いろいろあったので。人生ってそういうものだと思うんですけど

──初の47都道府県ツアーでは10万人を動員され、昨年の取材で「さいたまスーパーアリーナで、みんなが“ワー!”って言ってくれる歓声以上の快感がこの世の中にあるんだろうか」と語っていた、さいたまスーパーアリーナ2DAYS(3月17、18日)もありましたね。(*昨年の宮本のインタビュー記事はこちら)

「これがドラマティックなんだよね。ツアーの最初の会場、大阪城ホールはそれなりにいっぱいになったけど、初期においてはまだ席が空いている会場もあったんです。それが、だんだんどこもかしこもソールドアウトになっていって。バンド史上最大の動員になりました。非常に満足というか、誇らしく思いましたね。それだけの人たちに祝福されたということで。それが、最後のスーパーアリーナに続くみたいな」