花道が好きなんです
子どものころから、ずっと

──さいたまスーパーアリーナ2DAYSの初日。『桜の花、舞い上がる道を』を歌いながら花道を歩く宮本さんに、たくさんの花びらが降り注ぎ、その姿にファンのみなさんが手を振る光景に、感動しました。

「なんか、クライマックスな感じしましたよね。花道があって、みんなも喜んでいたし。もちろん、僕らも大喜びで。あの曲、ああいう広いところが似合うんです。私、花道が好きなんですよね。子どものころから目立つのが本当に好きだったので。学芸会があるなら、中身はともかく“とりあえず、オレを主役にしろ”っていうところがありましたからね(笑)。自分たちの30周年コンサートが、満員。2万人の人たちの前で、花道で、桜吹雪で、体調が充実した中で、高らかに歌い上げるって、これ以上ないシーンだったと思います。ありがとうございます

──うるっとしてしまいました。

私も結構、コンサート行くと号泣するんですよね。なぜ、ここで泣くかみたいなところで泣いたりします。音楽って、すごいなと思いますね。みんなでこのバンドが好きっていうだけで、涙がこみあげてくるような、幸せな感覚ってありますよね

宮本浩次 撮影/佐藤靖彦

──翌日は、スピッツとミスターチルドレンを迎え、3バンドでの夢のステージでした。

男気で駆けつけてくれてね。もともとは、勝手にライバル視していた2バンドだし、目標にしていたバンドだったので、すごく感慨深いものがありました。カバーの曲を1曲ずつ。タバコをやめた自分にとっては、スピッツの草野(マサムネ)さんが歌ってくれた『浮雲男』というのはタバコの歌で、うれしかった。ミスターチルドレンの桜井(和寿)さんが選んでくれた『太陽ギラギラ』も、よく知っていたねというくらいの、大学の授業中に作った孤独な若者の歌なんだけど、披露してくれた。最高の時間でしたね」

──これ以上ない流れで31年目のアルバム『Wake Up』をリリースされましたね。いつ作業をされていたんだろうと驚きました。

「正直に言うと、みんなが想像している以上に物理的に難しいんじゃないかと思っていたんです。でも、むしろ、かえってエンジンがかかってきちゃったというか。いい1年を送ってきたからだと思うんです。ひとりの人間として、男として、幅広い意味で充実感と満足感と、結果を残せたからだと思います