――小学校受験に向けて準備されたお稽古などを教えてください。

「暁星幼稚園が2年保育からの募集だったのは、幼稚園児のなかでも“幼児”というより“男児”に近い成長をしている子どもと、子離れができている保護者を求めていたからなのだと感じましたので、暁星小学校は、さらに精神的に成長した“少年”を求めているのかなと思い、精神面の鍛錬に力を入れました。田舎育ちの私たちは、そういう面では強いメンタルを持っているのではないか? と思いましたし。

 休みの日には田舎に帰り、さまざまな体験を通して肉体的・精神的に鍛えました。ジャックや個人の先生とペーパーも仕上げましたし、空手のお稽古も始めました。

 朝稽古のない日は、毎朝6時起床、起きたら近くの公園までランニングし、縄跳びと鉄棒。帰宅し、朝食を食べたらペーパー30枚、そこから歩いて幼稚園へ。降園後のジャックやお教室までの少ない時間は公園でお友達と思いっきり遊ばせました。

 そして主人と私は、子どもが寝た後、願書や面接対策のため学校案内やホームページを何度も何度も読み、新しい更新情報がないかチェックしたり、学校関係者が出版しているであろう本を読み漁りました。暁星はキリスト教だったので、教会の公開講座を聞きに行ったりもしていました」

――暁星以外にはどのような学校を受験されましたか?

「暁星以外では、幼稚舎、早稲田実業、成蹊、立教、学習院、青山学院、慶應横浜初等部に出願しましたが、試験日程がかぶりまくりました。

 暁星を一次で敗退していれば受けられる学校も多く、暁星の二次を選ぶことにより、リスクも高くなりました。悩みに悩みましたが、やはり最初から感じるものがあった“暁星を受けないという選択肢はない”と思い挑戦しました。ありがたいことに合格をいただくことができて、本当によかったです。

 合格はいただいていたのですが、慶應の横浜初等部にも出願していたので、せっかく出願したのだから……と受験したところ、一次のペーパーを突破し、二次試験に進んで、なんと、合格をしてしまいました。悩みましたが、小学校入学と同時に慶應大学入学が決まっているんですから、辞退することなんてできなかったです。暁星は、すべての試験項目に関して最難関だと思います。暁星の準備をすることによって、難関の慶應横浜初等部もクリアできるところまで仕上がっていたのだと思います」

■暁星幼稚園に合格した姉弟の場合

 姉弟ともに暁星幼稚園に合格。ご息女は卒園後、聖心女子学院の初等科に通われているお母様にお話を伺いました。

ご家族のスペック

・お父様:地方国立大学医学部卒、開業医
・お母様:初等科から聖心出身
・お子様:暁星幼稚園卒園

――お母様自身、初等科から聖心に通われていたということですが、聖心での生活はいかがでしたか?

「大学時代は同級生が他大学のサークルや飲み会に励む間も、私は学生時代から婚活をし、旦那様にふさわしい方を探していました。お金持ちなだけ、顔がカッコいいだけの慶應ボーイは周りにたくさんいましたが、たとえ慶應ボーイでも幼稚舎出身以外には興味がなく、学歴、家柄、職業、収入のトータルで点数をつけて、旦那様候補となる男性を探していました。そして主人とは、医師と結婚した同級生が開いてくれたお食事会で知り合いました。

 聖心教育のひとつに“よりよく生き抜く”という言葉があるのですが、16年間の聖心教育のなかで“男を見抜く力”が身についたと思います。

 歴代卒業生を見ましても、美智子さま、安倍昭恵夫人を筆頭に、代議士や財閥系企業に嫁いでいる方が多いんです。松本幸四郎夫人も卒業生ですよ。よいお家柄に嫁ぐ確率を上げるためにも、聖心女子学院卒業というのは、世界にも通じる最強の肩書だと思っています。レディー・ガガやヒルトン姉妹もニューヨークの聖心の卒業生です」