裁判所は保釈を認めなければならない

裁判所は、保釈請求があった場合、被告人が罪証を隠滅したり、逃亡するおそれがあるとき、被害者や証人等に危害を加えたりするおそれがあるとき、または被告人の氏名と住所が分からないとき以外は保釈を認めなければなりません」

 そう話すのは杉並総合法律事務所の三浦佑哉弁護士。

「今回のケースで市川猿之助被告人は、起訴事実を認めていると思われること、捜査機関がすでに必要な捜査を終えており隠滅できる証拠がないこと、被害者である両親は亡くなっており、働きかけも不可能であることなどから保釈を認めたと思われます。

 被告人が保釈後に自殺をする可能性については、法律に明文はありませんが、少なくとも逃亡のおそれの1つとして考慮されることにはなります。しかし、今回のケースでは、弁護人からも精神面や環境面が安定してきており自殺や逃亡の可能性はないという主張がなされ、それが認められたのではないでしょうか」(三浦弁護士、以下同)

 心中は親子3人で話し合って決めたという。しかし、天国の両親は息子の死を望んではいないのではなかろうか──。

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