必見! 子役たちの活躍からつながる井伊家の未来

 ほかの男とは結婚したくないと出家の道を選んだが、戦で跡継ぎとなる男子が次々と失われる。お家断絶の危機に立ち上がったのが、尼となり次郎法師と名乗っていた彼女だった。

「私は脚本で彼女が出家したのは、9~10歳と描きました。18、19歳の娘さんや、大人の女性ならわかるんですけど、結婚するのがイヤだから出家してしまう、というところがすごいなと。その思い切りのよさに天賦の才があるように感じてしまうんです」(森下氏)

 普通の“お姫さま”とはまったく違う、波瀾万丈(はらんばんじょう)な直虎の生き方に説得力を持たせるためには、その幼少期を詳しく描くことが必要と、初めの4話を子役たちが演じている。大役を任されたのは、おとわ役の新井美羽、許嫁で幼なじみの亀之丞役の藤本哉汰、同じく幼なじみの鶴丸役の小林颯の3人。

「3人は本当に頑張ってくれました。非常に難しい台本でしたが、私たちの期待に応えてくれて3人の友情がまさにリアルなものに思え、おとわの亀之丞への思いにも、制作者ながらホロッとさせられました。

 おとわ、亀之丞、鶴丸の仲のいい関係が、政治の世界や歴史の流れの中で変質、あるいは運命的に変えられてしまいます。それでも、彼らが大人になりさまざまな壁に当たったとき、子ども時代の思い出が原点になり、3人の行動に影響してくるんです。このことを十分に描かせていただくためには4話という時間が必要でした」(岡本CP)

 大河で子役といえば、『天地人』の加藤清史郎、『龍馬伝』の濱田龍臣、『八重の桜』の鈴木梨央など、人気子役への登竜門ともいえる。この作品からも新たな“スター”が出現するかも。

幼なじみとはいえ、それぞれの身分の違いもわかっている3人(左から鶴丸、おとわ、亀之丞)。自分たちの気持ちだけではどうしようもない、時代のうねりに飲み込まれていく (c)NHK