ブログやツイッターで婚活指南が好評を得ている、ライター・仁科友里さんの短期集中連載「仁科友里の必殺! 婚活仕事人」。第7回は、孝行娘が陥りやすい“マイナスの思考回路”について、上戸彩を例に考察します。

「好きな人ができない」と言う婚活女子の共通点

上戸彩

 連載第5回第6回と、“メリット”を与えあえる人で周囲を固めて、“婚活環境”を良くすることについて書きましたが、婚活女子のGさんから、こんなメールが届きました。

「“婚活環境”を良くすることは大事だと思います。でも、やっぱり大事なのは男性と出会うことだと思うのです。もう何年も彼氏どころか好きな人もいません。どうしたらいいですか?」

 おそらく、Gさんと同じことを思っている読者の方も多いことでしょう。なので、どうして“婚活環境”を見直す必要があるかについて、もう一度お話ししたいと思います。

 仕事のご褒美として、上司が有名なレストランに連れていってくれるそうです。どうしたら、おいしく食事ができると思いますか?

 多くの人が「シェフの腕がよければ、食事はおいしい」と答えるでしょうが、それは不正解。有名店であっても食事をおいしく感じるかどうかは、半分はみなさんのコンディションにかかっています。例えば、食事の直前におやつを食べすぎて満腹だったら、せっかくの料理の味がわからないでしょう。反対にお腹が空きすぎた状態では、食事を味わう余裕がなくなります。みなさんのコンディションが悪ければ、どんなおいしい食事も台無しなのです。

 婚活も同じです。自分のコンディションを調整する、つまり“婚活環境”を良くしておくことで、相手の良さに気付くことができます。婚活女子最大のお悩み「好きな人ができない」ことも、“婚活環境”を見直すことで改善される可能性があります。

 「好きな人ができない」婚活女子とメールをやりとりしていると、孝行娘が多いことに気付きます。「親孝行はいいことだ」と無条件に信じているみなさんは驚くかもしれませんが、親孝行には“マイナスの思考回路”が潜んでいます。

 ご両親が離婚している、離婚はしていないけれど、お父さんが経済的に頼りなかった。母親の苦労を見て大きくなった娘たちは「自分がお母さんを助けたい」という意識を持って成長します。就職後は、母の日や誕生日のプレゼントはもちろん、食事や旅行に連れて行ったりもします。給料のほとんどをお母さんに渡しているケースもあります。

 孝行娘は「愛することは、相手に直接的に貢献すること」と信じているので、婚活の際に「私のために何をしてくれますか?」と人事部的な視線で男性を見てしまいます。自分が努力家なぶん、孝行娘が相手に求めるレベルも高い。その結果、「頼りない」と怒りや寂しさを感じてしまう。親孝行が婚活のハードルを上げてしまっているのです。