化粧はともかく、日焼け止めだけはしっかり塗る
また、「SPF50」など、紫外線防止効果を表す数値の高いものは使っているだけで安心しがちだが、数値が高ければいい、というわけではない。肌が敏感な人は、短時間の外出ならSPF20~30で十分だという。
「気をつけたいのは、あまり安価なものだと、塗った日焼け止め自体が紫外線を浴びて肌の上で劣化することがあるということ。効果が期待される時間まで、実際は効果が持続しないというデータもあります」
塗り方のポイントを押さえたところでローション、オイル、クリーム、パウダーなど日焼け止めにはいろいろなタイプがあるが、はたして、どれがいちばん効果があるのだろうか?
「一概にどれがいちばんとは言えません。乾燥肌の人はパウダーでなく、オイルかクリームタイプが最適です。逆にオイリーな人は、さっぱりタイプのローションが向いているなどベースの肌質によります。ローション、ファンデーション、パウダーの順にUVケア効果のあるものを数種類重ねて使えば万全です」
この春は新型コロナウイルスの影響で、マスクをつける人が急増している。
「マスクによる摩擦や過剰なムレで、ニキビができたり、湿疹、かゆみ、肌荒れなどの肌トラブルが悪化して受診する方が、患者さんの半数近くを占めています」
また、マスクで顔が見えないからと、すっぴんで外出する人もいるが、白いマスクは紫外線を透過して、日焼けしてしまうので要注意。
マスクの色は紫外線を吸収しやすい黒のほうがオススメだが、マスクをするときは、化粧はともかく、日焼け止めだけはしっかり塗ることが肝心だ。マスクでこすれると、いつも以上に日焼け止めも落ちやすくなるので、外に出るときにはまた塗り直す。
「夏場になって、強めの日焼け止めを使うようになると、洗い残しで毛穴詰まりを起こし、ニキビが悪化するパターンも。意識的にしっかりとクレンジングをしてください」
とはいえ、洗顔時に過剰にこするのは禁物。高価な洗顔料をケチって少なく使うより、リーズナブルなものをたっぷり使って、なるべくこすらないように、ソフトに洗うのがベスト。