(1)コンセントを使わせてもらえず…

 お金持ちはケチが多いと昔からいわれているが、本当のようで……。

「富裕層は驚くほど倹約家。電話代、電気代などの光熱費はもちろん、ティッシュ1枚までムダには使いません」

 一般人だって、この物価高で節約はしている。しかし、お金持ちの倹約ぶりはそれ以上に徹底しているというのだ。

「国税局職員時代、夫から数億円の遺産を相続した妻からたびたび電話相談を受けました。電話がかかってくるたびに折り返すように言われ、当時新人だった私は、数億の資産があるのに、電話代をケチるのか!とグチっていました。しかし、富裕層はケチれるところはとことんケチる。妻にもその意識を持たせて倹約させているからこそお金が貯まるんだ、と先輩に言われて納得しました」

 相手にかけ直してもらってまで電話代を節約……とはなかなか思いつかないが、お金持ちはおかまいなしにグイグイ攻めるのだ。 

「さらに驚いたのは、相続税調査で自宅を訪問したときのこと。預金通帳や手帳などを調査するためにコピー機を持参するのですが、なんと、コンセントを使わせてもらえなかったのです。仕方なく近くのコンビニまで行ってコピーをとりましたが、電気代を1円たりともムダに使わないという倹約ぶりには脱帽です

お金持ちの習慣 イラスト/ますみかん
お金持ちの習慣 イラスト/ますみかん
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  “死に金”は1円たりとも使わないというのが、お金持ちのセオリーだという。一般人もお金持ちのように、もっとケチケチと倹約してもいいのかも?

(2)1億円持っていても家計簿は細かくつける

「中途半端に収入が多い小金持ちほど、お金の管理ができていません。“これくらいなら使っても大丈夫”という気の緩みからか、家計の管理をテキトーにしている人が多いように感じます。億単位の金融資産がある人ほど、普段の食費や光熱費など、1円単位で家計簿を細かくつけています」

 妻や子どもが金銭管理をしていることも多く、家族ぐるみで資産を守っているそうだ。

「臨時収入など、一時的にお金が手に入ったときは、ついつい使いたくなりますが、富裕層は思いがけない収入があっても、決して生活レベルを上げません。一度生活レベルを上げてしまうと、下げることが難しく、資産がいくらあっても使い果たしてしまう」