『旧常田館製糸場施設』の見学で説明を受け、優しく微笑まれる美智子さま(8月23日)

 明治から大正、大正から昭和と代替わりすると、前の代ではなかったことが起きる例を日本政治思想史が専門の放送大学教授・原武史さんが説明する。

「明治時代は天皇と皇后が御用邸でずっと休んでいるというのはありえませんでした。ところが、大正天皇は体調の問題もあったのですが、皇后とともに御用邸に何か月も滞在するように……」

 昭和から平成になっても、天皇と皇后の静養は続いているが、現在の両陛下のお休みのスタイルはどの時代にもない独特なものかもしれない。

「天皇・皇后両陛下は、8月20日から長野県入りして、陛下の『おことば』発表から初めてのご静養となりました。

 26日まで軽井沢町で過ごし27日からは群馬県草津町に移られ、例年より長い11日間の夏休みとなりました」(宮内庁担当記者)

 軽井沢は、美智子さまが約60年前に「軽井沢会テニスコート」の試合で陛下と運命的な出会いを果たす前から縁のある土地で、何度も訪問されている「思い出」の場所だ。

 しかし、美智子さまは静養を“完全休養”とは思われていないようで、その日程はかなり“過密”だった─。

「20日、上田駅から長野入りした両陛下は、信州大学繊維学部を訪問し、養蚕に関する資料館を見学されました。

 23日も上田市にある、『旧常田館製糸場施設』を訪ね、繭倉庫などを熱心に見て回られました」(同・記者)