不倫や浮気に潜む怖いリスク

■3Rを心がければいつまでも仲よしに

 ストレスとうまく付き合っていくには、Rest(休憩)、Relaxation(癒し)、Recreation(活性化)の3Rが必要。当然、パートナーシップを高めるうえでも欠かせない。なかでも、好きなことをする=活性化は、注意したいところ。2人共通の趣味があれば、より有効的な関係が作れること間違いなし。

■ケンカするほど仲がいいは迷信じゃなかった!

 結婚してから半年以内の夫婦61組を対象に夫婦ゲンカの頻度を調査したところ、結婚から半年以内にケンカをしている夫婦ほど、その後は円満に関係を続けていることが、アメリカ・テキサス大学の心理学者によって明らかに。

 早い段階で腹を割って話すことで、互いに心理的な免疫が生まれやすくなるんだとか。「ケンカするほど仲がいい」は迷信じゃなかったのね。

■ブラックジョークは認知症リスクがアップ

 イースト・フィンランド大学の調査によると、考え方が皮肉っぽい人は、そうでない人に比べ、3倍も認知症が発症しやすいことが発覚。誰かを傷つけるブラックジョークよりも、場を和ませる明るい笑いのほうが、認知症のリスクが減るみたい。皮肉屋をパートナーに持つみなさん、改善の努力を!

■離婚した男性の死亡率は妻帯者に比べ約2.5倍

 離婚や死別した男性は死亡率が2〜2・5倍に高まるというデータが! また日本人男性の50歳までの死亡率を見ると、妻帯者の死亡率は3・7%、未婚者は11・1%と約3倍も未婚者のほうが高いことがデータで実証されている。ちなみに離婚や死別した女性の死亡率は変わらないのでご安心を。

■独身貴族を謳歌するのはやめたほうがいい

 未婚者の死亡率が高いということは、一見、自由を謳歌しストレスがなさそうな独身貴族のほうが寿命が短いことに。独身女性の寿命は結婚している女性より平均7〜15年短く、独身男性は結婚している男性より8〜17年も短い。パートナーがいることで食生活に気を遣ったり、病院に行くようすすめたりするため、リスク管理が向上するみたい。

不倫浮気には、怖~いリスクが

浮気性の男は心臓マヒが起こる確率が高いという結果が(写真はイメージです)
浮気性の男は心臓マヒが起こる確率が高いという結果が(写真はイメージです)
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 イタリアの大学研究チームが、浮気不倫)と心臓マヒの関係性について調査をしたところ、浮気性の男は心臓マヒが起こる確率が高いという結果に。さらに、死亡リスクは自宅以外の場所で起きやすく、浮気相手が妻より若い女性であると急激に高まるとも。

 腹上死の死因は、極度の緊張状態によって引き起こされる心筋梗塞か脳出血がほとんど。奥さんに興奮する人は少ないだろうから、浮気相手との行為中に死んでしまうのは都市伝説ではないのだ!

■亭主関白&カカア天下はほどほどに

 アメリカ・ミシガン大学の研究によると、亭主関白な男性は病気などが原因で死ぬ可能性が、そうでない人に比べ20%高く、事故や殺人(!)などが原因で死ぬ可能性も2倍以上多いそう。家庭以外に社会的にも権力を得ようとして周囲の人たちと争う傾向が強いため、リスクがある行動をとりがちなことが一因とも。逆に、カカア天下の奥さんも健康にはよくない可能性が高いので、ご注意を。

■デュアル・タスクで元気で仲のいい老後を

 有酸素運動と知的作業を組み合わせる「デュアル・タスク」。わかりやすい例だと、ゴルフなどは最たる例。ゴルフを続けている夫婦や高齢者に元気な人が多いのは、このデュアル・タスクを定期的に行っているからとも。末永くパートナーと元気で仲よくいるためには、いかにデュアル・タスクを行うかが重要。極端な話、セックスも「デュアル・タスク」なので、どんどんしたほうがいいんです!

<プロフィール>
森田豊(もりた・ゆたか)
1963年、東京都生まれ。埼玉県立がんセンター医長、板橋中央総合病院部長を歴任。現在は、医師、医療ジャーナリスト、現役医師としてさまざまな病気の解説や、医療に関する問題に取り組み、「正しく、タメになる情報を、楽しく伝えること」をモットーに多くのメディアで活躍中。http://morita.pro/