【2】要・不要・未決に分ける

■ものではなくて自分軸で仕分ける

『見える化』で何をどれだけ持っているかがわかったら、次は分類。要、不要、つまり持ち続けるか、処分するかをひとつずつ決めていきます。ただし「整理というと、分類して捨てる作業と思いがちですが、ここでは分けることを考えます」(戸田先生)。

 捨てなければと考えると、誰でも気が重くなってしまうもの。これはもういらない! とスパッと決められませんよね。思い出の品や、自分にとっては大切な品を、片づけのために処分するのはつらいし、なによりももったいない。

「ものに焦点を当てて考えると、これは高価だから、これは××さんにいただいた記念の品だからとなって、仕分けられなくなるのです。大事なのは『私』に焦点を当てること。自分を軸にして、これからの暮らしに必要か、必要でないかで分けていくのです」

 キープしてある食べきれないほどの量の食品を、これから自分は食べきれるのか。食器棚を占領している高価な大きなお皿は、夫との2人暮らしに使うのか。若いときのブランドの洋服は、いつか着る機会があるのか。こう考えれば、要か不要かの判断がつけられるというわけ。さらに戸田先生から、

過去2年以内に使用したか否かを基準にしたらいいと思います。2年以上使わないものは今後も使う可能性は低いので、不要ってことです」

■決められなければ未決にして「保留」

 それでもやっぱり、すぐには決められないものがありますよね。そのときはちょっとずるいけれど『未決』にする。未決箱を作って決断がつくまで、ここに保管し熟成させるのです。

「ただし、あれもこれも未決にしたら、未決箱ばかり増えてしまいます。熟成期間は半年から長くても2年。大掃除や衣替えなどの区切りのいい時期に開けて、決めるのです」(戸田先生)

 何で保留にしているのか。例えば『また使いたくなるかもしれない』『思い出の品だから』『今後も使う可能性があるから、処分しないほうがいい』といった理由と、いつまで保留にしておくのかの期限を決める。これは自分で決めたルールなので、その期限が来たら、そのときこそ要・不要の判断を下します。

「こうして一定期間、熟成させると、気持ちの整理がついて、手放しやすくなります」