年内で終了する旧NISAに駆け込むべし!

老後資金を少しでも増やしたい人は急いで! 投資を応援する国の制度であるNISA(ニーサ)が年内にいったん終了して、2024年1月から内容を充実させた新しいNISAが始まります。年内終了の旧NISAをまだやっていない人は今すぐ申し込むことをおすすめします」

 内容が充実するのなら、年が明けてから新NISAを利用すればいいのでは……?

「いえ、旧NISAと新NISAは別のものとして扱われるので、両方とも利用できます。2つのお得な点を目いっぱい利用するには新NISAだけでなく旧NISAにも申し込んだほうがいいのです」

 通常、投資で出た利益からは、20%の税が引かれる。しかし、新旧のNISAの場合は、利益が出ても税金がいっさい引かれない。これがNISAの最大のお得ポイントなのだ。

 とはいえ、今年もあとひと月ちょっと。慌ただしく投資を始める意味はあるの?

「はい、年内に『つみたてNISA』の口座を作って投資をすればそれは20年間、非課税のメリットを享受できます。例えば40万円を年率6%で運用できたとして、20年間保有していれば、得られる利益は約88万円で、本来引かれるはずだった税18万円が手元に残ります」

 この18万円が駆け込みで得られる果実ということ!

 では、つみたてNISAの中から、どんな商品を選べばいいのか。

「投資初心者におすすめの金融商品は“毎月定額で”“長期にわたって”“投資先を分散しながら”積み立てるタイプの投資信託です。そして各種手数料が安いこと。これらの条件を満たす商品がつみたてNISAにはそろっています」

 投資は損をしそうで怖いという人も多いが……。

「物価がどんどん上がる中、ほとんど増えない預貯金のみに頼るのは、むしろ危険です。長期的には増える可能性が高い投資信託なども利用したいですね」

 もちろん有り金すべてを投資にまわすのはNG。

「まず預貯金で、生活費の半年から2年分のお金と、数年以内に使いみちが決まっているお金をキープ。残りのお金のうち、一時的に目減りしてもうろたえずに済む金額を投資にまわしましょう」