発端となった車椅子ユーザーのX、現在は非公開に
発端となった車椅子ユーザーのX、現在は非公開に
【写真】イオンシネマが謝罪、議論の発端となった車椅子インフルエンサー

 続いて、全国で70館以上を運営している『TOHOシネマズ』は、

「車椅子でお越しになったお客様は、各スクリーン内の車椅子スペースで鑑賞していただけます。

 また、車椅子スペース以外の座席で鑑賞される場合は、お客様ご自身か付き添いの方の介助によって、車椅子から座席に移動していただくようにお願いしております。この場合、ご本人のほか付き添いの方1名まで割引料金でご鑑賞いただけます。その際、緊急事態が発生した場合の安全を確保するため、非常口に近い座席をご案内しております」

 と、非常時の対応も考えられているようだ。そのうえで、

「弊社映画館では、落下の危険を伴うため、お客様の身体や、お客様が乗ったままの車椅子を弊社従業員が持ち上げるなどの対応は原則として行っておりませんが、弊社従業員の肩や手を支えにしていただくようなサポートや、空いた車椅子を運ぶなどのお手伝いなどは、可能な限り積極的に行うようにしています」

 と続けた。今後については、次のように回答した。

従業員が車椅子を持ち上げる行為は控える

「弊社では、すべてのお客様が映画を楽しんでいただけるような劇場づくりを目指しています。そのなかで、弊社映画館の設備面のバリアフリー化をさらに進めるなど、車椅子でお越しになるお客様に対するサービスのあり方を、常時、継続的な課題として取り組んでおります

『ユナイテッドシネマ』などを運営する『ローソン・ユナイテッドシネマ』にも聞くと、現状は、

「原則的に車椅子のまま鑑賞できるスペースをご案内しております」

 と回答。今後について検討していることは「現時点では特にありません」とのことだった。