妊娠、出産、子育てなどで、いったん仕事から離れてしまう女性は多いもの。最近は、家計のため、あるいは社会との関わりを感じるために、再就職を希望する人が増えていますが、そこに立ちはだかるのが、ブランクの壁。
そこで、少しでも就職が有利になる資格はないか、専門家を直撃。 今までに438個の資格を取得した資格アドバイザーの鈴木秀明さんに聞いてみた。
「まずは就職したい業種を決め、その業界や企業で取得が推奨されている資格を取ることです。そうすることで、就職に対する熱意を形でアピールすることもできます。また、社会で求められている資格を見極めることも大切です」
今もなお、ほぼ毎週、何かの資格を取り続けている鈴木さんに、今、とくにアツい資格を聞いたところ、挙がったのが「マイナンバー検定」「電気工事士」「通訳案内士」「世界遺産検定」。
実はこの4つ、ニュースで盛んに報じられる法改正やビッグイベントなどとの関連性が強いという共通点が。
まず、「マイナンバー検定」は、この春から開始される、国民全員に番号を振り分ける制度についての知識を問う検定。税金や社会保障など、いたるところで使われる制度だけに、ニーズも高そう。
電気工事の際に必要な「電気工事士」は、4月に始まる電気の購入元を選べる「電力の自由化」により、需要が伸びるといわれています。
「通訳案内士」と「世界遺産検定」は、2020年のオリンピックに向け、外国人旅行客が増えることで注目を浴びる資格・検定なんだそう。
「大規模な法改正や社会的な動きがあるときは、需要が伸びる資格が必ずあります。ニュースで気になったら、資格も同時にチェックすると、社会で求められる資格に出会えますよ」(鈴木さん)
毎週、なんらかの資格試験を受け、複数の勉強を並行して行う鈴木さん。家事に子育てに忙しい主婦にとって、おすすめの勉強法をうかがいました。
「忙しいといっても、優先度の低い作業に必要以上に時間や手間をかけているということはないでしょうか。トイレ掃除は週◯回しているけれど、実は、その半分でも十分なのでは? など、家事の作業量や必要性を見直すことで時間はいくらでも作れるものです」
また、狙った資格があるときは、なるべく早く受けるのがポイントなんだそう。
「資格は早いうちに取得しておいたほうが希少性が高く評価もされやすいですし、合格者が増えすぎると数を絞るために、ある年、突然、試験が難化することもあります。狙った資格は、短期集中で取るのがオススメ」