その昔、男の子の遊びのひとつに君臨していたキャッチボール。投げるときに遠くを見て、補球するときに近くを見るというバランスのいい目の運動になっていたという。

「今はインドア遊びが増えているので、子どもたちが近視になる環境が増えてしまっています」

 東京・港区の『あまきクリニック』の味木幸院長は、最近の子どもたちの遊び環境が目のためになっていないことをそう指摘する。そこへ、スマホ利用の低年齢化が拍車をかけ、子どもたちを“スマホ老眼”が襲うようになった。

「目を酷使してしまうために、目の調整力が落ちていることを、スマホ老眼といいます。スマホばかりやっていると老眼になるということではなくて、老眼に似たような状態になりますよ、ということです。

 さらに時間がたてば、近視化したり、肩がこったり、頭痛がしたり、集中力がなくなったりします

 調整ができなくなれば、子どもは学業に差しさわる。教育現場ではパソコンやタブレットを使う機会も増え、さらに目を酷使することになる。

「軽くSNSをやるくらいならいいですが、瞬間的に目で追うゲームは脳も集中しなくてはなりません。またネットのニュースなど細かい字を追うことも、目の負担になります」(前出・味木院長)

 スマホを連続で2時間以上使用すると、かなり負担になるという。

今後も“スマホ労眼”の若年化が懸念される ※写真はイメージです

「メディアなどでは“スマホ老眼”と呼ばれてきましたが、眼科的にはそれではおかしいから労働の『労』の字をあてて“スマホ労眼”と呼ぶようになってきています」

 今年2月に発表された内閣府の調査によれば、青少年のスマホ利用時間は1日平均で約2時間半。目を酷使し、肩こりや腰痛にも見舞われ、“おっさん化”を加速させる。

 高知・室戸市で小学5年生のクラスを受け持った男性教諭は、最近の子どもたちの様子に異変を感じているという。

「“肩が痛い”と保健室に駆け込む子がいるんです。ただ休み時間は外で遊んだりしているから不調が目立たない。原因がわからないので心配です」

 ほかにも気になることが。

「最近の子はすぐ骨折する印象があります。ドッジボールの投げ合いで手にぶつかったときに折れたり、つまずいて手をついたときに手の甲を折ってしまったりということがありました」

 子どもには元気ハツラツな姿であってほしい。