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 政府いわく、将来を担う若い世代の声をこれまで以上に政治に取り入れるため、選挙権年齢が高校生を含む18歳まで引き下げられ、夏の参院選より実施される。そこで街の声を聞いた。

 世界191か国のうち約9割の国が認めている18歳以上の選挙権。それだけに支持する声は多い模様。

「働いていない大学生に選挙権があって、働いている18~19歳に選挙権がないのはおかしい。税金を納めて社会的責任を果たしているのなら16歳でも選挙権を与えるべき」(50代・女性)

「この国の選挙や政治への異常なほどの関心のなさを考えれば、少しでも投票率が上がるかもしれない18歳への引き下げは、歓迎すべきことだと思います」(30代・女性)

 一方、ティーンエージャー特有の感覚を危ぶむ意見も少なくない。

「20歳になっても成人したという自覚のない未熟な若者が圧倒的に多い。また、若者特有の“ノリ”や“カッコよさ”を重視して、中身を理解しないで投票する者もいるはず。彼らをミスリードする政党や団体も登場しそうで不安だ」(50代・男性)

「高校生に選挙権が与えられることで、学校や教員が学生たちに偏狭な思想や教育をしないか心配ですね。10代は非常に繊細かつ多感な時期で影響もされやすい。それを逆手にとって、都合のよいことを吹聴する大人がいると思う」(40代・女性)

「10代へ引き下げる前に、20代、30代の投票率を向上させる手立てを考えるほうが先でしょ!? そこを見て見ぬふりするような国に未来なんてあるの?」(20代・女性)

 18歳以下に引き下げることで、新たに240万人の有権者が増えると言われている。全有権者数の約2%にあたるこの数字を多いとみるか、少ないとみるか……。

「10代であろうが20代であろうが、自分の頭で考えることができない若者が増えてしまっていることが元凶。自分の意見や考えが育つような教育を増やすべき。本来は、そのための機会のひとつとして選挙があるはずなのに、この体たらく。政治家よ、しっかりせんかい!」(60代・男性)

「同じ高校3年生でも誕生日を迎えていない17歳は選挙権が与えられないなど不平等。また10代はLINEを筆頭にSNS文化が成熟しており、そういったネット上での選挙活動がどこまでシロなのかも十分話し合われていない。未整備な部分が多すぎるのに、なぜ踏み切ったのか疑問」(50代・女性)

 そして、中にはさっそくこんな声も。

「どうせ行っても変わらない。オシャレのほうが興味ある」(10代・女性)

「“何歳で選挙権を与えられるか”より“票を受け取った人が何をするか”こそ大事。有能な政治家が増えてくれれば投票率も上がると思います」(20代・女性)