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ー 大谷翔平からビデオメッセージ

 11月21日、東京ドームで今年6月に肺炎のため亡くなった長嶋茂雄さんのお別れ会が行われた。

大谷翔平からビデオメッセージ

「関係者の部では野球界だけでなく、政界や経済界、芸能界などから数多くの著名人が参列し、哀悼の意を捧げていました。会場では、生前、長嶋さんと縁の深かった王貞治さん、松井秀喜さん、北大路欣也さんの3人が“お別れの言葉”を述べ、それぞれ長嶋さんとの思い出を振り返っていました」(スポーツ紙記者、以下同)

 89歳でこの世を去った長嶋さん。まさに野球を愛し、野球に愛された人であっただろう。ドジャース・大谷翔平からはビデオメッセージが送られ、その姿は大型スクリーンに映し出された。

「大谷さんは初めに追悼の意を述べつつ、長嶋さんと初めて食事をしたときのことを振り返りました。大谷さんは、“僕はそのお姿に後光が差しているように思いました。そういう風に見える方というのは初めてだったので、今でもその衝撃をよく覚えています”と表現。

 最後には、“長嶋茂雄は永久に不滅だと、未来永劫、野球界のみならず、日本のスポーツ界において、その人柄と功績がさんぜんと輝き続けると確信しています”と話し、長嶋さんのこれまでの功績に感謝を述べました」

 今年3月、大谷は長嶋さんとの2ショット写真を自身のインスタグラムで公開するなど、初の食事会のあとも、ふたりの交友関係は続いた。

 大谷のビデオメッセージのあと、スクリーンに映し出されたのはマリナーズ・会長付特別補佐兼インストラクターのイチローだった。

「イチローさんは、“長嶋さんにお目にかかる度に、野球に対する真っすぐな思いとあふれ出る品格に感銘を受けていました”としたうえで、“そのお姿はいつもキラキラと輝き、『オーラとはこういうものか』と驚いたのを鮮明に覚えています”と長嶋さんへの印象を語りました。

 イチローさんは長嶋さんの“プロ”としての矜持や姿勢を称え、その立ち振る舞いを後世につないでいかなければならないと話しました」

 日本だけでなく、世界の野球界のレジェンドふたりから「後光が差している」「オーラとはこういうもの」と表現された長嶋さん。球界に残したものは計り知れないだろう。

「長嶋さんは、首位打者・安打王・本塁打王など、選手として数々のタイトルを獲得しただけでなく、引退後も指導者としても高い評価を得ました。野球をスポーツとしてだけでなく、日本の社会や文化と結びつけた人物であったことは間違いありませんし、長嶋さんなくては今の日本球界は語れないと思います。

 世界的には大谷さん、イチローさんの方が有名かもしれませんが、おふたりとも長嶋さんの功績を称え、深く尊敬していることでしょう」

 後輩たちの道を切り拓いた“ミスター”はこれからも日本野球界を見守り続けてくれるだろう。