小原正子

 《二人で串カツ、4月から2人の時間が増える 昼デートしましょう》

 イクメンで知られる元メジャーリーガーで野球解説者のマック鈴木が自身のブログ(2月19日付)で、妻の「クワバタオハラ」の小原正子と共に幸せいっぱいの笑顔のツーショットを披露した。

 その2日前のブログでは、今月3歳を迎える長男と2歳の二男を連れてプールや「トーマスランド」で楽しむ様子が綴られており、最後は、

 《4月から保育園やもんな 行ける時に行く! やれる時にやる! ですよね?》

 と結んだ。

 この記事に「え? 4月から保育園いくの? パパとママの時間が増える?ってどういうこと?」と疑問を投げかけているのが、「保活」で苦労したママたちだ。

 2016年の新語・流行語にも選ばれた「保育園落ちた日本死ね」が呼び水となり、待機児童を含む保育の問題は大きく前進したかに見えたが、現実はいまだに「保育園落ちた、働きたいのに働けない」と嘆く声が後を絶たない。

 2月初めには各地で4月からの認可保育園入園をめぐる1次選考の結果が発表され、選考に漏れた親たちは、自治体の窓口や無認可保育園探しなど対策に苦慮している。

 マックのブログ記事はそんなタイミングでの掲載だったためか、関西圏在住の保育園に落ちたママたちには配慮に欠ける内容と映ったのだろう。

マックは野球解説者としても活躍中ですが、フルタイムで仕事しているわけではありません。小原も同様ですし、しかも実家も近いようで、商売をしているとはいえ何かあれば協力してもらえる環境ですからね。

 もちろん、入園選考は各地の基準で公平に行われているので、それによって決まったことなのですが、共働きの親にとっては“どうしてうちは落ちたの?”と思うのは当然でしょう」(全国紙記者)

 「認可保育所」には区市町村が運営する公立保育所と、社会福祉法人などが運営する私立保育所があるが、どちらも保育料は市区町村が定める所得の基準や、子供の年齢によって決定する。そのため申込みが受け入れ人数を上回った場合には、入園選考(利用調整)が行われる。

 一般的に入園選考では、申込書や必要書類の内容に基づき保育の利用指数(利用基準指数と調整基準指数の合計)を確定し、調整指数(保育の必要性)の高い方から入園を内定するという。

指数は労働、求職、出産、病気、看護・介護、災害、職業訓練ような項目に沿って決められます。ただ加点、減点の基準となる指数の設定は区市町村ごとに異なりますから、地域によっては多少の違いが生じることもあります」(前出・同記者)

 待機児童問題はさまざまな原因が重なり合っての問題だが、子育てをしやすい環境を作るのは喫緊の課題であろう。

<取材・文/小窪誠子>