5月30日、『直撃!シンソウ坂上』(フジテレビ系)に小林麻耶さんが夫の國光吟氏と出演し、自身の引退について語ったことが話題に。

 番組では引退の背景に、“マスコミの過熱報道”があったと告白。週刊誌記者やカメラマンにしつこく追いかけられ、気が休まることがなかったという。

 そして、妹の麻央さんが亡くなった後も、多くのウソをマスコミに書かれたと。その多くは義弟・市川海老蔵との再婚に関する報道だ。 

 当時、一部週刊誌が“海老蔵・麻耶再婚説”を積極的に報じていたが、確かに同業者から見ても、事実とは程遠いような記事も出ていた。彼女と海老蔵をくっつけることが読者の興味をひきつけるとでも思ったのだろうか。あまつさえ、結婚前に写真を撮られた國光氏は“海老蔵似”とまで書かれていた。

 今やまったく似ていないことがわかるだろう。

生活水準は下げられない

 それにしても気になったのは、同番組の再現VTRに登場する週刊誌のカメラマンが、アロハシャツ姿で暴言を吐くという演出だ。

 麻耶さんの証言をもとにして、制作サイドが作ったのだろうが、視聴者からすれば、週刊誌記者のイメージは最悪のものになっただろう。この手の「自分の好きなことを自由に話すことができる番組」をテレビ復帰の場として選んだことも、イメージ回復にひと役買ったと考えられる。

 番組としては“引退したはずの彼女が出演する”というバリューだけで、ありがたいので、麻耶さんの意向はできるだけ尊重されるというかたちだ。

 心の内を語りつくせたのか、満足げな表情を見せていた彼女は放送後にブログで《体調が良くなった今、仕事をしていきたいと思います》と今後の活動について意欲を燃やしている。

 では、なぜ彼女はテレビ復帰を目論むのだろうか。

 まず生活水準をキープしにくくなった、というのがひとつの理由だろう。フリーアナウンサーとして活躍していたときと比較すると、大幅な収入減があったことは容易に想像できる。また、週刊誌に狙われたことがある彼女だけに、都内一等地にあるセキュリティのしっかりしたマンションから離れられないとも聞く。そして、整体師の夫が“怪しげな宇宙ヨガのインストラクター職”と一部で報じられたこともあって、客足が遠のいてしまったことも大きな要因だろう。

 夫婦そろってテレビ出演し、世間に良い印象を与えることで、イメージ回復を狙ったのではないか。

 さらに、結婚当初は毎日のようにブログを更新し、それなりに収入を稼いでいたという彼女だが──。

5月に入ってから、更新が急に減ることがありました。収益があるとはいえ、ブログの執筆を負担に感じるようになったのでは? その点、テレビ出演は手っ取り早く収入を得ることができますからね」(ワイドショースタッフ) 

 6月2日にはAbemaTVの番組で“プチ結婚式”の模様が放送され、國光氏が「EXILEの元バックダンサー」であったことを明かすなど、夫婦でプライベートを切り売りしている様子も見受けられる。 

 また週刊誌に追われることになっても構わないのだろうか?

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌などで取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。