“第7世代芸人”が持つ
共感を集める「強さ」とは

「報道後もEXITのテレビ出演が続いているのは、彼らのネタやトークが面白いことに尽きると思います。世間に流通する“チャラ男”や“パリピ”のイメージを、自然に漫才へ持ち込むEXITの手さばきには、うまさを感じます。

 ネタのキャラクターが強すぎるとトーク自体に難が出てきやすいものですが、EXITはトークでもきちんと結果を残しています。バラエティー番組の制作側としても、仕事ができる信頼度の強い芸人なのではないでしょうか」

 さらにいえば、昨今の人気芸人たちの共通項が後押しした可能性もあるという。“お笑い第7世代”として引っ張りだこの彼らには、共通して、好感度の高さが見られるという。お笑い第7世代とは、霜降り明星のせいやがラジオで提唱し生まれた言葉で、2010年代後半から活躍する現在20代のお笑い芸人を指しているそう。その括りに入れられているのは、ほかにハナコ、四千頭身、宮下草薙、かが屋などだ。

左からEXITの兼近大樹、四千頭身の石橋遼大、宮下草薙の草薙航基、かが屋の賀屋壮也。(兼近のTwitterより)
左からEXITの兼近大樹、四千頭身の石橋遼大、宮下草薙の草薙航基、かが屋の賀屋壮也。(兼近のTwitterより)
【写真】記者会見中、まるで兄弟のような雰囲気を見せるEXIT

「お笑い第7世代に括られる面々は、いずれもコンビ仲のよさが目を引きます。特に“陽”を代表するEXITの兼近と、“陰”を代表する宮下草薙の草薙は、SNS上でも仲のよさが垣間見れ、その様子が微笑ましい。

 そんなコンビ間を超えた横のつながりが、第7世代という括り全体の好感度を高めているのかもしれません。仲がいい人たちが楽しいことをしていると、見ている側も楽しく安心して笑える。そんな時代感覚が幅広い視聴者の間にあるように思います」

 腕も人気もあり、さらには運にも恵まれたEXIT。この3つの要素は、いわばブレイクの素養という見方もできる。この局面を乗り越えた先にEXITを待つのはどんな未来だろうか。


<今回のセキララアナリスト>
飲用てれびさん
ライターとして、ウェブや雑誌でテレビ関連の記事を執筆する。
Twitter:https://twitter.com/inyou_te
ブログ:http://inyou.hatenablog.com

<文/雛菊あんじ>