毎週月曜23時から放送されているバラエティー石橋貴明のたいむとんねる』(フジテレビ系)が、3月で放送を終了することが決まった。同時に、4月からは火曜0時25分から同系列での新番組『石橋、薪を焚べる』がスタートすることも発表された。

 新番組は、「スロー・トーク」をテーマにしたトークバラエティーで、毎週訪れるゲストと、焚(た)き火を囲みながらさまざまなトークを繰り広げるという。

なぜ石橋の番組は途絶えないのか

「枠移動での番組リニューアルということですが、『たいむとんねる』も、終了することからわかるように、そこまで人気のコンテンツではありませんでしたから、終了はしかたないことかもしれません。とんねるずのレギュラーは現在0本、貴さんのレギュラーもこれ1本というのは、かつての大活躍ぶりからしたら、少し寂しい現状です」

 と、ある芸能記者は言う。

 とんねるずは、'85年の『オールナイトフジ』から、『夕やけニャンニャン』、『ねるとん紅鯨団』『みなさんのおかげです』『ハンマープライス』『みなさんのおかげでした』などなど、特にフジテレビで長年にわたってトップを走り続けた人気コンビ。これらフジの番組ばかりでなく、日テレの『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』やTBSでは石橋が中居正広とコンビを組んだ歌番組『うたばん』など、お茶の間の顔であり続けた。

『オールナイトフジ』(フジテレビ系)や『ザ・ベストテン』(TBS)では過激なパフォーマンスでカメラを転倒させたり、『みなさん〜』では「仮面ノリダー」や「モジモジくん」「食わず嫌い王」「男気ジャンケン」などのヒット企画やコントを連発。『ねるとん』は、番組を飛び越して現在でも「ねるとんパーティー」として通用する、一般的な言葉にひとり歩きした。同番組では「ツーショット」「大どんでん返し」などの流行語も生んだ。

「業界用語やスタッフネタなどの楽屋落ちを多用するのも特徴のひとつですね。スタッフを正式メンバーとして結成した、ダンスボーカルグループの『野猿』などもまさにその延長でした。とんねるずに憧れてお笑い芸人になったという中堅・若手も多く、影響力はダウンタウンに匹敵すると思います」(同芸能記者)

 番組が4月からも新たにスタートするというのは、やはりこれらの功績が大きいのだろうか。ある放送作家は言う。

もちろん一定の需要はあるはずですが、“つながり”という意味もありますね。タレントさんや事務所との関係性を途絶えさせないため、なんらかの形で番組が存続するということはあります。もっとも民放ですから、スポンサーがつかなければなんともならないところはあるのですが」

 前述したように、石橋は数多くの番組に出演していたため、たくさんの“つながり”があるということだ。また、スタッフも共演者も、とんねるず世代の人、またとんねるずを見て育った人も多いのが現状。スポンサーと枠さえ確保できれば、一緒に番組を作りたい、とんねるずが無理ならば石橋だけでも、という思いを抱く人が多いのではと、推測する。