平成の視聴率最高ドラマが、令和に帰ってくる! 「やられたらやり返す。倍返しだ!」の決めゼリフでご存じ『半沢直樹』。続編発表直後から話題騒然だが、新型コロナウイルスのせいで、放送開始日の延期と撮影中断が発表された。

 '13年に放送された前作でも堺雅人が主演を務め、平均視聴率は関東地区で28・7%、最終回は42・2%と平成最大のヒット作に。3月25日に行われたTBSの定例会見では佐々木卓社長が、

「新型コロナウイルスの感染拡大で社会に閉塞感が漂う今、お茶の間で家族のみなさんに楽しんでいただけるよう、テレビの力を発揮したいと思います」

 しかし、4月1日には『半沢』の放送開始日の延期が決定。さらに2日、TBSドラマやバラエティー番組のロケやスタジオ収録を当面見合わせると発表したのだ。

『グランメゾン東京』の例も

 今後の放送スケジュールについてTBSの広報は「ロケの再開や放送開始の日程について、決まっていることはありません」とのこと。期待のドラマに早くも暗雲か─と思われたが、

「当初の開始のめどが立たない逆境ですが、むしろこれはチャンスかもしれません」(テレビ局関係者)

 ん? チャンスって!?

7月24日から8月9日に開催予定だった東京五輪が延期になり、その期間の特番の埋め合わせが急務でした。ならば『半沢』の放送回数を増やす可能性は十分ありえます。前作は全10回でしたが、“視聴率お化け”と評された本作の続編を拡大しない手はありません。仮に全14回放送にして、5月10日放送開始にした場合、最終回を五輪期間だった8月9日まで延ばすことができます

 しかし、シワ寄せを食らうのが、同ドラマ枠で夏に始まると発表ずみの阿部寛主演ドラマ『ドラゴン桜2』だ。

「昨年の『日曜劇場』枠では、キムタク主演の『グランメゾン東京』が12月29日まで全11回を放送という異例の放送スケジュールでしたが大反響でした。これに味をしめたTBSが放送期間を後ろにズラしても大丈夫と考えてもおかしくないはず」(テレビ制作会社スタッフ)

 つまり東京五輪に用意していた特番枠の穴埋めと、高視聴率ドラマの延長が同時にできてしまうというわけだ。

「一石二鳥、まさに半沢直樹流“倍返し”の秘策ですね」(前出・テレビ局関係者)