通販ショップの商品紹介では、4層構造ながらも息苦しさも少なく、口紅の付着もしにくいという大津毛織製マスク。何よりも、洗濯が可能で150回も繰り返して使用できるというのだ。

「自社試験ではクリアしましたが公的機関による試験ではなく、数値を出している最中です。すでに弊社の社員数名が、毎日洗って繰り返し使用しての検証も行っています」(前出・担当者)

 例えば、1枚1650円のマスクを150回使ったとしたら、1回あたりの価格は11円の計算になる。

マスク1枚の相場が70円〜90円とも言われていますから経済的と言えるでしょう。一方の配送が始まっている“アベノマスク”ですが、先駆けて14日から妊婦さんらに送られた布マスクに“不良品”があったことを厚生労働省が明らかにしました。清潔が第一であるはずのマスクに、次々と黄ばみなどの変色、髪の毛や虫の混入が報告されているのです。

 実はアベノマスクは、メーカーこそ国内でも製造はアジア地域で行われているものもある、という話もあります。特に全世帯への配布に合わせて急ピッチで作られたのでしょうし、不良品が混じったとしてもおかしくはないと思います。

 安倍首相は先の会見で、朝日新聞に一矢報いた気分なのでしょうが、もっと詳細に調べて、3300円のマスクは日本を支える“ものづくり企業の技術の結晶”だ、それこそ“地方創生の象徴”だ、ということを知っていれば指摘することはなかったでしょうね。発言は軽率だったのでは?」(全国紙記者)

現在もマスク製造が続けられて

 『朝日新聞SHOP』は閉鎖された現在も、大津毛織はマスクを製造し続けている。というのも、

実は朝日新聞さんの通販サイトは、受注が多過ぎて閉めさせていただくことにしたのです。4月アタマごろの時点で受注が目一杯になってしまい、今はその受注分を納品するために昼夜問わず、土日も稼働して作っているという状況です。

 次の受注については、納品分が終わり次第考えたいと思っていますが、まだまだ製造が終わりません。ご注文されたお客様にはお待ちいただいている状況で、本当に申し訳なく思っております」(前出・担当者)

 安倍発言の“風評被害”も何のその、“本物”はしっかりと評価されているのだ。