木下優樹菜が引退した。『クイズ!ヘキサゴンⅡ』(フジテレビ系)で世に出てから13年、その芸能生活に終止符を打ったわけだが、これは同時に「おバカ」ブームの終焉も感じさせる。あのブームで世に出た人たちの生き残りバトルもそろそろひと区切り、という気がするからだ。

ヘキサゴンファミリーのその後

 '06年から5年間放送されたこの番組は、'08年にピークを迎え、番組から生まれた音楽ユニットがヒットチャートを席巻した。羞恥心つるの剛士、野久保直樹、上地雄輔)とPabo(里田まい、スザンヌ木下優樹菜)が『NHK紅白歌合戦』に出場し、応援に駆けつけたヘキサゴンオールスターズと共演した場面を覚えている人もいるだろう。

 しかし、その翌年には早くも野久保直樹が脱落。きっかけはSNSでの「やらかし」だと報じられている。ブログでマネージャーがコロコロ代わることを愚痴ったり、独立をほのめかしたりして、事務所を怒らせてしまった、というのだ。

 番組を卒業後、舞台に活路を求めたが、翌年『週刊文春』に直撃されると、こんな自虐的なことを言っていた。

おバカキャラを捨てる? いや、僕の場合、キャラというより、もともとの自分なので、変えようがないんですよね(笑)」

 かと思えば、香田晋のように、おバカキャラがウケすぎて、本業の歌に自信が持てなくなった人もいる。引退して、飲食店を経営したあと、現在は僧侶だ。

 やがて、'11年には仕掛人の島田紳助が離脱。暴力団との交際疑惑から芸能界を引退してしまい、番組も終了となった。これに痛手を受けたのが、misono山田親太朗だ。前者はかまってちゃんキャラがウザがられることに。後者は姉・山田優のバストサイズを平気でネタにするような無神経ぶりが災いしてか、表舞台では見なくなった。

 一方、生き残り組には「おバカ」を上手く卒業できた人が目立つ。たとえば、つるの剛士はイクメンキャラを経て、いまや社会派タレントだ。ツイッターでは保守派の論客として鳴らし『バカだけど日本のこと考えてみました』(ベスト新書)という著書も出している。

 また、上地雄輔も『遊助』名義の歌手活動で結果を出したあと、今ではイッパシの俳優である。父は政治家(現・横須賀市長)で小泉孝太郎・進次郎とも幼馴染みとあって、ただの「おバカ」ではなかったのだろう。

 現在出演中の『ハケンの品格』(日本テレビ系)でも、パソコンが得意な役。高校時代にバッテリーを組んだ松坂大輔投手同様、技巧派に転向しつつあるわけだ。