石原さとみが結婚を発表してから2週間が過ぎたが、関連報道はまだ続いている。そのなかで多く見られるのが夫の素性に関する記事だ。

 結婚発表時に男性は“一般人”とされていた。この“一般人”は折に触れて使われる言葉だが、芸能人や有名人と一線を画す意味で使われることが多い。

 では、なぜ一般人とするのかというと、男性の素性が明らかになることを防ぐため。

一般人の定義はあいまいです。1998年に松田聖子さんが再婚したお相手は歯科医でしたが、実名で報道され、結婚式では顔も公開されています。しかし、いつの間にか“公人”である芸能人と関係していても一般人に関して取材を控えるという慣習ができあがりました。今回のような例では報道が過熱することを避けたいと考える所属事務所の思惑もあるからです」(週刊誌記者)

 ところが、それが裏目に出ることがある。

 なんといっても、超がつくほどの人気女優の夫となる男性だ。どんな人物なのか、気になる人は多いはず。世間の期待に応えるべくマスコミは、《“新郎”探しに明け暮れている》(『週刊新潮』10月15日号)状況だったのは言うまでもない。

情報は金融業界からも

 当初、公表された情報は、『会社勤めの同年代の男性』ということだけだった。だが、結婚発表の翌週、『週刊文春』『週刊新潮』『女性セブン』が同時に“外資系金融会社”に勤めているという情報を報じた。まもなく『新潮』は父親の直撃取材にも成功し、『セブン』には男性の詳細なプロフィールとともに目線入りの顔写真も掲載されることに。

 高校はドイツのインターナショナルスクールを卒業し、東京大学に入学。人権問題に取り組んでいたことや、父親が大手電機メーカーの幹部であったこと。不動産投資のための会社を複数経営し、都内の一等地に投資用のマンションや一戸建てを所有していたり……と詳報されることなった。

 なぜここまで詳細なプロフィールにまでたどり着くことができたのだろうか……。

「一度、彼が外資系金融マンのスーパーエリートだということが報じられたときに、外資系業界は“もしかしたらウチの会社に石原さとみの旦那がいるのでは?”と色めき立ったといいます。

 狭い業界ですし、すぐに業界内でさまざまな情報交換が交わされたそうです。つまり、業界内に夫の情報が巡ったことにより、週刊誌はすごく取材がしやすくなったということなんですよ。おめでたい話ですし、石原さとみと結婚すると聞いたら嫉妬する人も多いですから、みんな口は軽くなるもの」(週刊誌記者)

 週刊誌のみならず金融業界も“独自取材”をはじめていたというわけだが、情報のルートはその方面だけではなかった。

『セブン』にも書かれているのですが、石原さんの夫が過去に有名ファッション誌のグラビアページに出たことがあったんです。つまり、出版業界でも彼の過去にまつわるエピソードが回っていたんだとか。“普通の会社員”にしては情報源があまりにも多かったということです」(同前)

 ここまで詳細が明らかになってしまうと、男性に関する後追い記事が出る可能性は少なくなったと思われるが、次なる課題は夫妻のツーショット写真だろうか。マスコミの追跡はまだまだ続く──。

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。