インフルエンザや風邪が猛威をふるう冬。家で簡単に作れて、免疫力アップする秘策“塩白湯”をオススメします」

朝の塩白湯で内臓を温めて

 自律神経・筋・骨関節などに精通した、整体院の院長・松本恒平先生が提案するのは、白湯に天然塩を入れた“塩白湯(しおさゆ)”だ。塩を小さじ3分の1程度、湯飲みに入れる。そのままお湯を注げばできあがり!

「白湯とは水を沸騰させたもののこと。水道水の場合は不純物を除去するために10〜15分程度、沸騰させましょう。浄水器や天然水の場合は、水自体にもミネラルが含まれるので沸騰する前に火を止めて」(松本先生、以下同)

 そこに海水からできた天然塩を入れ、湯飲み1杯分を飲む。一般的な塩は99%以上が塩化ナトリウムだが、天然塩にはカリウム、マグネシウムといったミネラルが豊富に含まれており、とりすぎたミネラルを排出する作用があるので安心だ。さらに、神経伝達をよくし、免疫力を高める働きがあるという。

「塩白湯を飲むタイミングとしては、まず朝がオススメですね。温かい塩白湯を飲むことで内臓が温まって、消化する力が高まる。栄養素などを吸収しやすくなりますよ。体温も上がって副交感神経を優位にしてくれるので、不眠に悩む方であれば夜に飲んでもいいでしょう」

〈塩の主な効能〉
脱水予防/除菌/ナトリウム排出/体温アップ

〈いい塩の選び方〉
「天然塩には岩塩などさまざまな種類がありますが、ミネラル成分が豊富に含まれている海水から作られた天然塩が最適です」

〈Q&A〉
Q.塩分のとりすぎにならない?
A.「実は天然塩にはとりすぎたナトリウムを排出する働きがあるのです。高血圧など基礎疾患がなければ、1日8~12グラム程度の塩分は問題ありません。朝、湯飲み1杯程度の塩白湯なら大丈夫です」

Q.熱燗+塩でもいいの?
A.「温かい飲み物は体温を上げる効果がありますが、アルコールは炎症を活発にさせます。風邪っぽいときはやめておきましょう」

■体温を上げて回復を早めるために

 風邪のウイルスは40度前後の温度で死滅するといわれているので体温を上げることが大事。左右の肩甲骨の間の「風門」と呼ばれる部位にカイロを。いちばん出っ張った背骨から3つ下がった背骨の山から指2本分左右にずらした位置を覚えよう。のどの症状や痛みが緩和する。

(取材・文/アリス美々絵)


【PROFILE】
松本恒平先生 ◎整体師。整体院ボディーケア松本・院長。柔道整復師、関西医療大学準研究員。日本の整体流派を7つにわたり受講。施術のほか、各地での講演にも引っ張りだこ。赤ちゃん・子どもの治療実績は1430件以上!

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