今年でデビュー20周年を迎えた松本まりかが旬を迎えている。'18年に放送された『ホリデイラブ』(テレビ朝日系)で“あざとかわいい”主婦を演じると、その怪演ぶりで一躍、注目の的に。

「可愛らしさの中に狂気さを備えた演技は素晴らしかったですね。透明感のある彼女だからこそ、狂った役でも同性からも嫌われない女性として演じきれたと思います」(ドラマ評論家の北川昌弘氏)

 現在もテレ朝系で放送中のドラマ『先生を消す方程式。』に出演しているほか、写真集を発売するなど絶好調。“苦節20年で遅咲きのブレイク”と紹介されることも多いが、デビュー当時を知るテレビ局関係者はこう証言する。

'00年放送のNHKドラマ『六番目の小夜子』では、ドラマデビュー作ながら主要な役どころを演じ、業界注目の“ネクストブレイク女優”の仲間入り。事務所もアイドル的な売り方をしていました

松本まりかが表紙を飾った雑誌

 その言葉を裏づけるかのように、'01年に放送されたドキュメントタッチの深夜ドラマ『株式会社o-daiba.com』(フジテレビ系)では現在の売れっ子女優たちと肩を並べて出演していた。

アニメ声優やナレーションも

「当時、同世代で期待されていた宮崎あおいさんや栗山千明さん、ベッキーさんらとともに起用されました。メンバーは私生活でも仲がよく、それぞれがインタビューなどで“親友”としてよく名前を挙げていたほどです」(アイドル雑誌編集者)

 女優として期待されていたものの、19歳を過ぎたころから、その印象的な声を生かして声優業にシフトする。

'01年に発売された『ファイナルファンタジーX』の主要キャラクター・リュック役にオーディションで抜擢。当時は“普通の声がよかった”と悩んだそうですが、プロの声優に負けないよう声のトレーニングを開始。そのかいあり、アニメの声優やナレーションの仕事を増やしていった努力家の一面も」(アニメに詳しいライター)

 前出の北川氏は、その特徴的な甘すぎる声が女優としてはマイナスに働いた部分もあるのではと分析する。

「松本さんのように可愛らしいルックスに甘すぎる声だとどうしても演じられる役が限られてしまう。特に若いときであれば役とはいえ、ぶりっ子だと同性から反感を買いかねない。だから10代後半からしばらく声優業中心の活動にシフトしたのは正しかったと思います。その間、地道に実力をつけて、30代でその才能が開花したわけですから」

 デビュー当初から注目されていた逸材は、“あざとくない”一面も持ち合わせていたようだ。