時短要請や休業などで飲食店は従業員の稼働人数を大きく減らすところも(画像はイメージです)
【画像】支給要件確認書のもらいかたを図で解説

社員には休業時でも給与が支払われていた

 町田さんは、大手外食チェーン店のパート従業員。週4~5日、5時間勤務で月給10万円。夫と2人の未就学児との4人家族だ。

「私の給与は生活費に充てていたので、この10万円がなくなるのは家計にとって大きな痛手でした。子どもに習い事をさせる余裕はもともとないような暮らしで、私の給与は食費、靴、本などの購入に充てていました」(町田さん)

 勤務は3年目になるところだった。コロナで昨年4月、5月の2か月間がまるまる休業に。しかし、勤務先は「店舗が入っている商業施設が閉まったことが理由の休業について責任は会社にない」と説明されたという。

「社員は休業時の給与の満額が支払われました。会社からの補償は諦めて、国が支払うコロナ給付金を調べましたが、中小企業が対象で、経済的に余力のある大企業は適用されない(現在は大企業も適用している)と知り、途方に暮れましたね」

 そこから町田さんは、労働系のユニオンに連絡し、自ら動いた。

「以来、会社と個人で連絡をとっていないので、会社の担当者に暴言を吐かれたりというようなことはなかったです」

 1月26日、大企業のシフト制となっている非正規の労働者は支給対象外だった点は衆議院予算委員会でも問題となり、首都圏青年ユニオンの飲食業分会「飲食店ユニオン」が菅義偉総理、田村憲久厚労大臣と面会。改善を要請した。その結果、厚生労働省は2月26日、プレスリリースを公表。大企業のシフト制の非正規雇用の労働者も、支給対象となるとした。

「おかしいことはおかしいと言おう。コロナ禍でそう思うようになりました」(町田さん)

申請の流れと必要なもの

支給要件確認書をインターネットからダウンロードする方法。なお、ハローワークでも用紙がもらえる

 申請方法はオンラインと郵送の2種類がある。ネットでの申請方法はわかりにくいのも事実だ。首都圏青年ユニオンの尾林哲矢事務局次長は「休業支援金は基本的には、会社による休業手当の最低限の水準よりも高いものになっています。ぜひ利用してほしいです。その際に会社の協力が必要になります。協力が得られない場合でも、給与明細などを集めて申請すれば、支給対象になる可能性があります。諦めずに申請してほしい」と話す。

 申請は個人で行うものだが、会社に協力を求めるという形だ。そして、最低限必要なものを用意しなければならない。

「制度上は、会社が労働者分をまとめて申請することもできますが、ほとんどの企業はしていません。そのため、労働者が個別に申請することになります。まずは『支給要件確認書』を用意します。厚労省のHPからダウンロードをします。もしくは、ハローワークの窓口で用紙をもらってください。『確認書』は労使で協力して作る必要があります。会社には『事業主記載欄』の箇所を書いてほしいとお願いする必要があります。

 労働者側が用意するものは、休業前6か月の給与明細と休業した期間の給与明細です」(尾林氏、以下同)