7月21日放送の『水曜日のダウンタウ』(TBS系)。

 この日放送された企画は「突然マネージャーから鬼越トマホークの『うるせーなぁ!』のくだり食らったら意外とシリアスな状況になっちゃう説」というドッキリ企画で、マネージャーらが大げんかをしているところをタレントが仲裁すると、お笑いコンビ・鬼越トマホークの「うるせーなぁ!」から始まるダメ出しネタのごとくタレントに向かっていい、その反応をみるというもの。

正義感と師匠への愛が強い

 これまでも何人かのタレントがこのドッキリにあい、今回は長州力、具志堅用高が登場したが、この日最後のターゲットとなった、つまみ枝豆の反応が大きな話題となった。

 マネージャー同士のけんかを止めようとした枝豆に向かって放たれた、「うるせーなぁ! たけしの話じゃなくて、自分の話で笑い取れや!」という、マネージャーからのひと言。瞬時に枝豆の表情が豹変し、胸倉をつかむと、こうすごんだ。

「おい、小僧。もういっぺん言ってみろ」

 さらに続けて鋭い目つきでこう詰め寄った。

「殺すぞ、この野郎」

 その迫力。

 少し落ち着きつつ、「百歩譲って許してやるよ」と理解をみせる枝豆。

「でもよ、俺の前で『たけし』って言うな。『たけしさん』だろ、コラ」

 と、なぜこれほどキレたのかを説明した。

「枝豆さんは、マネージャーの自分への態度に怒ったのではなく、たけしさんを呼び捨てしたということに対して怒ったんです。スジが通っているというか、義理と人情の熱さに視聴者も納得。そして、あの“ガチ”のキレ方には多くの人が縮み上がったようです」

 と、ある芸能ジャーナリストは言う。つまみ枝豆は、芸能界でも相当な“ツワモノ”であるということは有名な話。番組MCである浜田雅功も、枝豆がキレる様子を見て「あかん!あかん!」と言い、松本人志は言葉を発することもできずにいた。枝豆は元ヤンキーで暴走族に入っていたこともあり、あのたけし軍団による1986年の“フライデー襲撃事件”には「ヤバすぎるから枝豆は呼ぶな」と言われたエピソードもあるほど。

 今回は「つまみ枝豆最強説」という噂を、はからずも立証するようなドッキリとなってしまった。

「ガチでしたからね。枝豆さんが“最強”さをウワサで知っている人は多いと思うのですが、実際にその姿を見た人は少ないはず。だから今回の迫力を見て、“ウワサは本当だったんだ!”という衝撃は大きかったでしょう」(放送作家)

 さらに今回キレた理由が、ビートたけしに「さん」付けしなかったところにも注目されている。枝豆は、たけしのことを「教祖さまのような存在」と語り、熱狂的な“たけし信者”だと公言している。

「怒りかたに“芯”があり、ただの怖い人ではなく、正義感と師匠への愛が強い人なんです。だからこそオフィス北野から社長だったたけしが独立した後、枝豆が社長に就いたんでしょう。今回のことで、好感度も上がったのではないでしょうか」(同前)

 つまみ枝豆は、自身のオフィシャルブログで、《水曜日のダウンタウンにハメられました。》という書き出しでこの件について投稿した。

《ガチすぎて…という意見もありますが やらせならもう少しバカにもなります》
《賛否両論ありますが これが私なのかもしれません》

 と綴り、最後にこう締めくくった。

《本当は 意外にもいい奴なんですよ…オレ(笑)》

 礼儀に厳しい「いい奴」だということは、間違いなく証明され、“つまみ枝豆最強説”、そして武勇伝がまたひとつ追加れた。

〈取材・文/渋谷恭太郎〉