'80年代後半からラジオを主戦場とした伊集院光(55)はトーク力を発揮し『ラジオの帝王』の異名も持つように。'88年から放送の『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)や、'91年から放送の『Oh!デカナイト』(ニッポン放送)などを担当。

「'95年からTBSラジオで放送されている伊集院さんの『深夜の馬鹿力』は現在も続いており、25年以上の歴史を持つラジオ番組。今でも多くのコアなファンがいて、人気が高いだけに番組での話題はネットニュースになることもあります」

ミュージシャンの新たな魅力も発信

 お笑い芸人が活躍する流れは今でも続いており、ナインティナインオードリー三四郎などが息の長い番組を持つ。近年ではアルコ&ピースラジオでの面白さがコアなファンの獲得につながり、今の人気に結びついている。

 ラジオ番組にはミュージシャンの知られていないキャラクターが伝わるという利点もある。

「'70~'80年代には、吉田拓郎さん(77)や泉谷しげるさん(75)などあまりテレビ出演しないシンガー・ソングライターの方が、ラジオで過激な発言をして注目を集めていました。'90年代のJ−POP全盛期になると、トーク力のあるメジャーアーティストがラジオで大ブレイクします。その筆頭が福山雅治さん(54)でしょう。20年以上続いた『オールナイトニッポン』('92~'98年、2000~'15年)を通して、従来の女性ファンだけではなく、コアな男性ファンを獲得しました。イケメンの福山さんが際どい放送禁止用語や下ネタを連発するトークを披露していましたが、『ラジオ界の国宝』と称されたほどリスナーの心をつかみました」

 ミュージシャンのラジオDJといえば、熱狂的な男性リスナーに支持された西川貴教(52)や、関西ではデビュー前からラジオDJとして活動していたaiko(47)などがいる。曲だけでなくキャラクターが好きという深いファンがついた。

「AKB48などのアイドルにとっても、ラジオはファンを獲得する大切な場だったと思います。グループのメンバーが多いので、全員で行う活動では埋もれてしまう子でも、週替わり制でラジオのパーソナリティーを担当することで、個性が見えてくるんですよね」

 アイドルにとってもコアなファンを獲得する大切なツールになっている。

 ナインティナインの岡村隆史(52)や星野源(42)、有吉弘行(48)など、自身の結婚発表の場にラジオを選ぶ芸能人も多い。

ラジオパーソナリティーの方に話を聞くと、リスナーは家族みたいなものという方が多いです。それくらいファンを親密に感じられるメディアなのではないでしょうか。リスナー同士にも近さがあります。『自分だけが知ってる』といった優越感や、仲間意識を生み、よりコアなファンになっていく。“沼らせ力”が強いんです」