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ー 川田アナを追悼した安住紳一郎

 TBSの安住紳一郎アナウンサーが5月25日、17年前の同じ日に亡くなった元後輩アナウンサーである川田亜子さんの名前を番組内で語り、話題になっている。

川田アナを追悼した安住紳一郎

 日曜朝の人気ラジオ番組『安住紳一郎の日曜天国』(TBSラジオ)。いつものように安住アナの軽快なトークで進行していたが、番組の終盤、リスナーからのリクエスト曲を紹介する場面で空気が変わった。

「安住さんは、たくさんのリクエストに対して『ありがとうございます』と感謝の言葉を述べたうえで、『私の後輩・川田亜子アナが亡くなって17年たってしまいました。それではKOKIAで“ありがとう…”、お聴きください』と、しみじみ語っていました」(芸能ジャーナリスト)

 曲として紹介されたのは、1999年にリリースされたKOKIAの代表曲『ありがとう…』。大切な人を失っても、その存在を忘れずに思い続けることを歌った一曲で、亡き人へのメッセージソングとしても多くの人に愛されている。

 2008年5月25日に29歳の若さでこの世を去った川田さん。17年の月日が流れても、その別れに思いを寄せる安住アナの姿勢にSNS上は感動。

《こうして想い続けてくれる人がいることを、きっと「彼女」は喜んでくれているでしょう》
《安住さんがこういう場を設けてくれるおかげで、川田亜子さんのことをみんなが忘れずにいられる》

 など好意的なコメントが広がっている。「この曲を命日に流すのは、番組の毎年の定番なんです」と語るのは、ある芸能プロ関係者。

「川田さんが亡くなって10年たった2018年5月27日放送の『日曜天国』でも、安住さんは追悼していました。安住さんは、かつてアナウンス室で孤立しがちだった川田さんに手を差し伸べられなかったことを悔いていて、『どんな謝罪をもってしても許されないことだと思ってる。自分がこの放送局のアナウンサーを続けている限りは、川田のことを考えてあげたいとずっと思ってるんです』と、嗚咽しながら語っていたんです。その時も今回と同じく、KOKIAの『ありがとう…』を紹介していました」

 TBSの看板アナとして注目されていた川田さんは、2007年に退社後フリーに転身。しかしそのわずか1年後、自宅近くに停めた車の中で練炭を使い、命を絶った。死の真相はいまだに明らかではない。

 そんな衝撃的な別れから時がたった今も、川田さんとの日々を忘れず、変わらずに思い続ける安住アナの姿勢が、多くのリスナーの心に深く響いたのだろう。川田さんもきっと、天国でその温かな気持ちを受け取っているに違いない。