というのも学歴に“偽り”があったとはいえ、5月25日の伊東市長選で14684票の“民意”を得て当選した田久保市長。それまで2期、8年間にわたって市長を務めていた現職・小野達也前市長を破っての初当選だった。
「市長選の争点になったのが、約42億円の建設費用を投じての建設予定だった“新図書館計画”の是非。そしてもう一つ、田久保氏が市議時代から継続して反対運動を行なってきた、訴訟問題にも発展していた、市内におけるメガソーラー(大規模太陽光発電所)パークの建設計画です。
小野前市長も、初当選時(2017年)からメガソーラー計画自体には反対意思を示すも、翌年には“許可要件を満たしている”と法的には問題ないとばかりに事業許可を出しています。この“ダブルスタンダード”とも言える市政が怒りを買い、市民が“新しい風”を欲したとも言えます」(前出・記者、以下同)
再選の“勝算”があっての辞任か
市長選で「無所属」と謳っていた小野市長だが、実際には「自公推薦」での出馬だった。
「2023年の市議選で“滑り込み”の最下位当選だった田久保氏が、小野前市長との一騎打ちで勝てたのは、ひとえに反対派の市民を味方につけることができたからこそ。
そんな実績があるからこそ、再選される“勝算”があっての辞任なのでしょう。もしくは尽力してきた反対運動がメディアで、全国民に注目されれば、また別の有志が引き継いでくれたら、それで本望なのかもしれません」
再び行われるであろう伊東市長選。市民の願い事は、次こそ“まともな候補者”が出てくることか。