マンションの管理組合が運営しているサークルにも顔を出すように。

「階下の人も入っているんですけど、自分がひとりで死んだとして迷惑をかけるのは階下の住人じゃないですか。例えば死後何日もたつと溶けて下の階まで腐敗したガスや液体が漏れるとか。だから週1のサークルに連絡なく欠席したら鍵を開けて、と頼んでいます

余計に明るさや前向きさが必要

 ご近所コミュニティーは何よりの終活かもしれない。

 高齢化が進むにつれて、ひとり暮らしの高齢者、特に女性の割合が増加している。それに伴い「おひとりさまの老後」への不安や関心が高まっている。

 そんな中、孤独死、介護、終活という重くなりがちなテーマを底抜けに明るく綾瀬はるかが演じる『ひとりでしにたい』。

ひとりで生きる女性が終活を前向きに捉える同作は、これからの時代にふさわしいかもしれないですよね。40代後半から50代前半の氷河期世代のおひとりさまが増えています。彼らは非正規だったりして老後の不安が多い世代。だから余計に明るさや前向きさが必要なんだと思います」(前出の津田さん)

 内閣府の調査によると、2020年の時点で、65歳以上の単身高齢者の女性は約440万人。今も増加傾向にあるという。「ひとりでしぬ」ことが当たり前になれば、孤独死なんて言われない?

人はひとりで生まれてきてひとりで死ぬことが当たり前なんだから、そもそも孤独死っていう言葉がおかしいんですよね」(津田さん)

 最後までひとりで楽しく過ごせたら─。