他にも2021年4月16日の甲子園、やはり先発の藤浪が山田哲人選手(33)、塩見泰隆選手(32)の主軸に死球を投じ、他にも頭部付近に抜けるボールが見受けららた。そんなヤクルト選手にとって、藤浪はある意味“天敵”と言えそうだ。
その山田、2015年8月13日に配信された『週刊ベースボール・オンライン』記事で、チームメイトの川端慎吾選手(37)との対談で「対戦してイヤだと感じるピッチャー」の話題になり、次のような会話を繰り広げている。
《川端 ジョンソン(広島)とポレダ(巨人)しか頭に浮かばないけど……。あとは藤浪(晋太郎、阪神)?
山田 藤浪は一番イヤですね。
川端 真っすぐが速い。
山田 速いし、怖いし。
川端 特に右バッターは・・・》
この年、阪神のエース格としてキャリアハイとなる14勝を挙げて飛躍した一方で、与えた死球はセ・リーグ最多となる11個と制球難への不安ものぞかせた藤浪。山田を含めた「右打者」にしてみれば、10年前から《怖い》投手として映っていたのだろう。
引退後に谷内が語った「藤浪への感謝」
そして藤浪の死球によってチームを離脱した谷内氏。復帰後は思うような活躍ができず、2018年オフにトレードで北海道日本ハムファイターズに移籍。それでも2021年には主に守備固めとしてキャリアハイの106試合に出場するなど、2023年の現役引退までプレーを続けた。
2024年から日ハムの一軍内野守備走塁コーチとして選手指導にあたっている谷内氏。同年1月19日の『NumberWeb』で、《やるせない気持ちはありました》と藤浪との対戦を振り返り、それでも《あの怪我のおかげで11年も現役でできたのかも》と逆に感謝の意を示し、自分が置かれている現状を前向きに捉えている。そしてーー、
《あの時、藤浪投手も連絡をくれましたが、僕は試合中の怪我は気にしていません。むしろ藤浪投手はメジャーリーグで頑張ってほしいし、今も応援しています》
当時、藤浪から真っ先に謝罪があったことを明かし、2024年にメジャーリーグ挑戦が決定した藤浪にへのエールを送っていた谷内氏。
次戦登板がヤクルト戦になるかは不明だが、制球難ではなく、プロの投手として打者から「一番イヤ」と称される投球を披露してほしい。