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ー 「“考察ドラマ”とは一線を画している」

 蒼井優が主演を務めるTBS系金曜ドラマ『Tシャツが乾くまで』が、大きな話題を集めている。

「7月10日に第1話が放送されると、Xの日本・世界トレンドで共に1位を獲得。『TVer』の見逃し配信も第1話は配信開始から1週間で347万回再生を突破し、これまでTBS系金曜ドラマ枠の歴代最高だった『不適切にもほどがある!』の第1話を上回りました」(テレビ誌ライター、以下同)

「“考察ドラマ”とは一線を画している」

 本作は、突然の事故によって平穏な日常を奪われた男女が、パートナーの秘密と向き合っていくヒューマンドラマ。

「蒼井さんが演じる主人公は、バス事故で松山ケンイチさんが演じる夫が行方不明に。一方、中島歩さん演じる樹生も、同じ事故で妻を亡くします。残された2人は行方不明の夫と亡くなった妻が密会していたことを知り、その理由を探っていくというストーリーです」

 ドラマに関する記事をさまざまな媒体で執筆するコラムニストの小林久乃さんは、蒼井の存在感が本作を大きく支えていると語る。

「蒼井さんは日常の中にいる“普通の人”の演技が、まさにお手のもの。第1話の終盤、夫の浮気を告げられる場面でも、わずかに表情を変えるだけで、人生を根底から揺さぶられるほどの衝撃を見事に表現していました

放送を重ねるごとに、TVerでの再生回数は上昇中(公式HPより)
放送を重ねるごとに、TVerでの再生回数は上昇中(公式HPより)

 物語が進むにつれ、樹生と距離を縮めていくような展開もあるが、蒼井が演じることで生々しさを感じさせないという。

「人生の窮地に立たされながらも、どこか人間くさく、ふと“恋がしたくなる”ような一面ものぞかせる。そんな多面的な主人公を、実に魅力的に演じています」(小林さん、以下同)

 蒼井の魅力を引き出しているのが、本作の演出を手がける土井裕泰氏だ。

「土井さんは、'17年のドラマ『カルテット』など、数々の話題作を手がけてきましたが、キャストの魅力を見極めた適材適所が本当にうまい。今作でも、蒼井さんが最も生き生きと輝ける役どころに据えながら、上質なドラマとして成立させています」

 小林さんは、華のある主演俳優の演技で魅せることこそ、ドラマ本来の面白さではないかと語る。

「昨今は、伏線や展開の予想で盛り上がる作品が増えました。一方、『Tシャツが乾くまで』は、考察要素を備えながらも、それだけに頼らず、役者の魅力を前面に出すことで“考察ドラマ”とは一線を画している。翌日に学校や職場で感想を語り合う─そんな従来のドラマの楽しみ方を思い出させてくれます」

 地上波連続ドラマの主演は18年ぶりとなった蒼井。その圧倒的な演技力が、改めて視聴者を魅了している。