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ー 「都合のいい記憶喪失」に溢れる怒り ー 「素性隠蔽」が炎上に油を注ぐ結果に

 

 NHKが8月5日、同局の職員が番組出演者から性加害を受けていた事実を公表し謝罪した問題。被害に遭った職員がPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症するほど深刻な事態であったことが明かされる一方、公表されない加害者側の態度やNHKの対応をめぐり、世間の風当たりは強まるばかりだ。

 とりわけ批判を浴びているのが、加害者である「番組出演者X」の言い分だ。

 同局によると、Xは謝罪の姿勢を示しつつも、性加害そのものについては「飲酒していたため記憶にない」と曖昧な回答に終始しているという。

 この「酒のせいにして記憶をすり替える」かのような無責任な姿勢に対し、特に女性層を中心に激しい怒りの声が沸き立っている。

「都合のいい記憶喪失」に溢れる怒り

「どんな内容かは具体的に公表されていませんが、意にそぐわない性被害は立派な犯罪です。それを“飲酒のせい”にするのは、卑怯極まりないと被弾されても仕方ないですよ。本当に酩酊するほど酒に酔っていたのかもしれないが、飲酒していようがしてまいが、被害者はPTSDになるほど心に傷を負っています。飲酒を言い訳にするなんてもってのほかです」(テレビ局女性スタッフ)

 実際、SNSでもこの“モヤモヤ”したニュースに関しては、詳細が報じられていないだけに多くの意見が飛び交っている。

“記憶がないという犯人は悪質”、“酒の席でのことだから記憶にないが通用すると思ってるの?”、“こういうことがまかり通るのがNHK”、“飲酒の上での犯罪は量刑2倍にして言い訳させるな”といった、飲酒を言い訳にした加害者への怒りが多く出ています。当然のことでしょう」(前出)

 これまでも性暴力やハラスメントの現場において、「飲酒による不覚」を理由に責任を回避しようとする構図は後を絶たない。被害者が何年もの間、心身の痛みを抱えて苦しんでいるのに対し、加害者側が「酔っていたから」とひと言で片付けようとする温度差に、世の人たちは強い憤りを抱いている。

「素性隠蔽」が炎上に油を注ぐ結果に

 さらに怒りを増幅させているのが、NHK側の徹底した「隠蔽姿勢」だ。同局はプライバシー保護を理由に、事件の発生場所や経緯だけでなく、加害者Xがタレントなのか芸能人なのか、どのような番組に出演していたのかといった基本情報すら公表していない。

「守られなければいけないプライバシーがあるのは仕方ありませんが、被害者が苦しんでいる以上、納得する人はいません。結果として加害者Xの素性までもが闇に包まれ、たとえNHKをすでに出禁になっているとしても、現在も何食わぬ顔で芸能活動を続けているのであれば、それこそ問題です。

 ネット上では“受信料を徴収する公共放送でありながら、身内の不祥事をうやむやにし、加害者を庇っているのではないか、という不信感がピークに達しています。真偽不明の特定作業や二次被害の懸念すら生じる事態になっています」(前出)

 加害者の「酒のせい」という言い訳と、NHKの曖昧な幕引き。被害者の苦しみに寄り添わない双方の姿勢が、世間の怒りをより一層煽る結果となっている。