自分の女性器の3Dプリンタ用データを配布・陳列したとして、アーティストのろくでなし子さんが2014年に2度逮捕されたが、不思議なのが“わいせつ”の定義。ちまたには男性器をご神体として祀る神社もあるしAVも簡単に借りられるのに? ジャーナリストの渋井哲也さんに聞いてみると――。
「わいせつとは、人が見たときにことさらに性的興奮を覚えるか、または性的好奇心を持つかどうかが法的な基準です」
「男性器のご神体といえば川崎の男根祭りが有名ですが、ああいう場では文化や伝統として事実上許されています。AVの場合、わいせつ基準を作っている映倫やビデ倫は検察の天下り団体ですから、これぐらいまでならという暗黙の基準がある」
団体加盟をしていない個人のクリエーターが作ったものに対する審査団体は、いまのところない。
「だから検察は、ろくでなし子の作品をわいせつ物と言いやすかったのでしょう」