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ー JR四ツ谷駅近辺の空き地にヤギ

 通勤・通学で日々多くの人々が行き交う東京都心の四ツ谷駅。そこで見られる、意外な景色にSNSで好評の声が広がっている。

 JR四ツ谷駅赤坂口を出て、左手に現れる空き地。そこで草を食んでいるのは、なんとヤギ。

JR四ツ谷駅近辺の空き地にヤギ

「『何でいるの?!』というのが一番はじめの感情ですね。最初は気づかなかったんですけど、『ヤギにえさを与えないで』という看板を見て気になって。みんなも上から空き地をのぞき込んでて、私も授業開始ギリギリまで観察しちゃいました」(20代・大学生)

 その日は夜7時過ぎには小屋に戻っていたようで、マイペースに過ごす様子もまた、行き交う人々の心を癒やしているようだ。

 突如現れた彼らの正体は、今月9日から導入された「ヤギ除草」で働く2匹のヤギ。
ヤギ除草は、農薬や機械を使う必要がなく、環境に負荷をかけないエコな除草方法として知られている。

 日々の世話や飼育の環境整備を前提としつつ、人が立ち入りづらい狭い箇所や傾斜地でも、ヤギが自ら移動して草を食べてくれるというメリットがあるのだ。

 数あるエリアや工事現場の中で、なぜ今回「四ツ谷駅周辺」が、ヤギ除草のエリアに選ばれたのだろうか。JR東日本上野事業本部の担当者によると、選定の決め手は「環境の適合性」だという。

「今回の取り組みでは、除草効果や管理方法、安全面などを総合的に判断したときに四ツ谷駅が適していると判断しました。駅前に一定の広さを持つ草地があり、ヤギによる除草に適した環境であったためです。また、駅をご利用になるお客さまや列車運行の安全確保を前提に、ヤギの行動範囲を適切に管理できる条件が整っていたことも選定理由のひとつです」

 ヤギたちの日常的な世話は、四ツ谷駅の社員が自ら行っている。実は今回の取り組み自体、駅社員の発案により、効率的な除草作業の手法の一つとしてスタートしたものだそうだ。

「今回の取り組みはいわゆる大規模な実証実験という位置付けよりも、運用を通じて除草効果や管理面について確認を行っています。実施期間は2026年10月~12月を予定しており、草がなくなり次第終了します。次回は2027年3月~5月を予定しています」(JR東日本上野事業本部担当者、以下同)

 開始から約10日が経過した現在、対象エリアの草を継続的に食べており、すでに一定の除草効果が確認できているという。しかし、もたらされた効果は「除草」だけではないと話す。

下校途中の小学生たちも四ツ谷駅に放牧されたヤギに夢中だった 撮影/編集部
下校途中の小学生たちも四ツ谷駅に放牧されたヤギに夢中だった 撮影/編集部

「駅をご利用されるお客さまや地域の皆さまからは、『かわいい』『面白い取り組みですね』などのお声をいただいています。SNS上でも想定以上の反響をいただいており、多くの方に関心を持っていただいていることを大変うれしく思っています。

 四ツ谷駅近隣の小学生がヤギに声をかけてくれるなど、思わず笑顔になるような光景も見られています。除草効果に加え、駅と地域とのつながりを感じられる機会にもなっており、大変うれしく思っています」

 都会のど真ん中で、人の役に立ち、癒しをもたらす、働き者のアイドルヤギたちに会いに行ってみては?