「ドラマでは死ぬまでにやりたいことリストを書き出して実現させていますが、ひょっとしたら僕たちのチャンネルを見てくれたのかもって。まるで自分たちのことかと思うくらい共感しています」
ドラマ『春になったら』(関西テレビ系)について話してくれたのは、登録者数約23万人、総再生数3700万超えのyoutuber、サニージャーニーのこうへいさん。こうへいさんは'22年春ごろからパートナーのみずきさんと軽キャンピングカーで日本一周の旅をスタートする様子を配信。
しかし、旅の途中でみずきさんにステージ4の膵臓がんが発覚。何もしなければ、余命は何もしなければ4か月、延命治療をしても半年から2年と宣告される。2人はやりたいことリスト作り、次々と叶えていく様子を配信した。
末期がんYouTuberに聞いた共感シーンとセリフ
現在放送中の『春になったら』は、膵臓がんで余命3か月を宣告された木梨憲武(61)演じる父・雅彦と、奈緒(28)が演じる3か月後に結婚する娘・瞳の姿を描くドラマ。父はがんの治療をせず、死ぬまでにやりたいことをリストにして叶えようとする。
「いろんな状況を受け入れた上で、やりたいことをすべてやろうとして、そのときそのときで限られた時間をどう楽しむかで動いてきました。全く科学的な根拠はないですが、楽しく過ごした時間があった方が病状は回復に向かうんじゃないかと」(こうへいさん、以下同)
余命を宣告された日の夜にこうへいさんからプロポーズし、その後、婚姻届を提出。みずきさんの脱毛が進行したため、急きょウエディングフォトを撮影したり、昨年は大きな夢だったという海外旅行も実現。
ドラマ『春になったら』の中でも、やりたいことをやろうと父娘で遊園地や伊豆旅行に出かけたりする内容が描かれている。
「『(がんになって)しょうがない、しょうがない、運が悪かった』というセリフがあるんですが、みずきはとても共感していました。自分を納得させるために、“しょうがない”と思っていたと言います。それから『こんなに心配されて幸せ』というセリフも心に残ったようです」
ドラマ内での木梨演じる雅彦は、好きなものを食べ、お酒も飲む。
「木梨さんの明るさがいいんですよね。がんを扱うドラマというと、悲壮感の漂う暗いものが多いので、あまり見ていませんでした。けれど、このドラマでも描かれるように、闘病中でも変わらない日常生活はあるから」
“がんになると、元気がないはず”という一般的なイメージからか、ネットでは明るい木梨の演技自体がウソっぽいと揶揄する声もあるが、
「私たちもがんのことを公表してから1年2か月経ちますが、元気な動画をアップしたりすると、いまだにウソだといわれます(苦笑)。みずきも食べるのが好きで、ラーメンを食べた動画を配信すると《がんなのに食べられるわけがない》と散々言われましたね。詐病なのではと。自分たちのことしかわかりませんが、人によって病状は本当にさまざまなんだと思います」
こうへいさんたちは絶えない詐病疑惑に対して、公開セカンドオピニオンで現役がん治療医に病気であることを証明してもらっている。