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ー 知って楽しい!おもしろ雑学
オクラに含まれるネバネバ成分の「ムチン」は水溶性で熱に弱い。切ってレンチンはムチンが流出しやすいのでNG ※写真はイメージです

 日常の気になる疑問を解決!野菜の栄養素、「蒸す」「レンチン」「茹で」どれがいちばんいい?知って楽しいおもしろ雑学を友達や家族にも教えてあげよう。

知って楽しい!おもしろ雑学

Q.野菜の栄養素、「蒸す」「レンチン」「茹で」どれがいちばんいい?

A.野菜に含まれるビタミンをバランスよく保持しやすく加熱温度も比較的穏やかな「蒸す」がいちばんです。(管理栄養士 三城 円さん)

 野菜を調理する工程でいちばん栄養素がとれるやり方や、それぞれのメリット・デメリットについて、管理栄養士の三城円さんに話を聞いた。

水に栄養素が流出せず、加熱温度も比較的穏やかな“蒸す”ですが、脂溶性ビタミンや水溶性ビタミンをバランスよく保持しやすいため、栄養素の保持率が最も高い傾向にあります。調理する際はふたをしっかりして、蒸気で短時間、長時間の過加熱は避けるように」(三城さん、以下同)

 しかし、時間がかかりやすく、専用の器具が必要な場合もあるというデメリットも。続いて栄養素の保持率が高いのが「レンチン」。

水を使わず短時間で加熱できるため、水溶性ビタミンの損失が少ないのが特徴です。ビタミンC保持率が高いのも魅力。しかし、加熱にムラができたり、長時間の温めで、栄養素が破壊される可能性もあります。密閉しすぎないよう、ラップをふんわりかけるのがおすすめ」

 3つの中で最も栄養素の保持率が少ないのが「茹で」。

「水溶性ビタミンが茹で汁に流出しやすく、栄養素が逃げてしまうのがネック。長時間の茹ですぎには注意して、食感を柔らかくしたいときなどに活用しましょう」

 ただ、野菜別で加熱方式を変えてほしい、と三城さん。

「トマトは蒸すか、レンチンがベター。トマトに含まれるリコピンは加熱で吸収率が3倍に。ピーマンとパプリカは茹でると栄養素が抜けやすいので、レンチンでさっと加熱しましょう。

 ナスは蒸しのほうが低脂質で栄養面でプラスに。ナスに含まれるナスニンは水に弱く、茹でると流出してしまい、油も吸収しやすいため素揚げはNGです」