日本維新の会の衆議院議員・藤田文武共同代表が、取材を受けた『しんぶん赤旗』の記者の名刺をX上に晒し、波紋を呼んでいる。
携帯番号などは伏せたが…
「11月2日の『赤旗日曜版』が『藤田共同代表重大疑惑 公設秘書側に公金2千万円』と題したスクープ記事を掲載しました。事前に取材を受けていた藤田氏は10月30日のXで、《悪意のある税金環流のような恣意的な記事ですが、すべて実態のある正当な取引であり、専門家にも相談の上で適法に行なっているものです》と反論し、自身に寄せられた質問の回答を全文掲載しました。さらに赤旗の記者の名刺も公開しています」(スポーツ紙記者)
名刺は携帯番号やEメールアドレスの一部が伏せられているものの、本名は確認できる。『赤旗』側は藤田氏に削除と謝罪を求める申し入れを行ったほか、4日に行われた藤田氏の会見にも反論。藤田氏の行為にネット上では疑問の声が相次いでいる。
《もらった名刺をネットに晒す行為を普通の社会人はどう見るやろか? 議員として以前に社会人としての信用に関わる事ちゃう?》
《一社員に過ぎない取材記者の名前を晒した維新藤田 連立与党の党首とは思えない卑劣な犬笛吹きだ》
“犬笛”とは近年、ネット上で物議を醸している行為だ。
「SNSアカウントは、その人に対して好意的なファン層が基本的に見ていますが、アカウントで“気持ち”を表明することで、フォロワーに攻撃対象をほのめかす行為が“犬笛”と呼ばれています。今回の藤田さんの場合は『しんぶん赤旗』の編集部をやり玉にあげましたが、編集部に抗議の電話などが相次いだ場合、業務の妨げとなってしまいますので、推奨される行為ではありません」(ITジャーナリスト、以下同)
“犬笛”は藤田氏のような政治の世界ばかりでなく、芸能人やインフルエンサー、一般ユーザーの間でも吹かれている。
「最近ではAIによって作成されたディープフェイクと呼ばれる画像や動画も多く出回っていますので、事実でないことが“犬笛”によって拡散されてしまう懸念もあります。さらに今回のケースは政治家である藤田氏と新聞の編集部が対立する構図ですが、“犬笛”は個人に向けられる場合も少なくありません。その場合、ターゲットとなった人への影響はかなり深刻なものになる場合も」
少なくとも公人たる国会議員であり、公党の共同代表を務める人物が行う行為でないのは確かだろう。
















